定期付き終身保険、アカウント型保険は加入すべきではない

記事更新日:2015.10.12

大手生命保険会社の主力商品 (定期付き終身保険やアカウント型保険など)

保険会社名 商品名
現商品 旧商品
かんぽ生命 新ながいきくん ながいきくん
日本生命 みらいのカタチ 生きるチカラ
明治安田生命 ベストスタイル ライフアカウントL.A
ダイヤモンド保険ライフ
マスターズQ
第一生命 ブライトWay 順風ライフ
堂堂人生
パスポート21
住友生命 Wステージ 1UP Wステージ
ライブワン
T&Dグループ
(太陽生命&大同生命)
保険組曲(太陽生命)
フコク生命(富国生命) 未来のとびら ケア・イズム・アドバンス
三井生命 ベクトルX ザベクトル
朝日生命 保険王プラス 保険王


ダメな保険の2大要素を満たしている悪質な保険

今日は定期付き終身保険アカウント型保険を見ていくよ。
この2つの保険は今も昔も大手の生命保険会社の主力商品になっている。
営業マンが
「長年積み立てていけば大きな財産になるから」
と言って精力的に売り込みをしている保険なので、加入している家庭はとても多いと思う。
確かにCMとかで聞いたことある会社や商品ばかりだなあ。
そうだね。この2つの保険は定義としては違う保険だけど本質的にはほとんど同じ保険だ。それに定義上はどちらにも属さない組み立て型の保険
みらいのカタチベストスタイルなど)
もあるけど、これも本質的には定期付き終身保険やアカウント型保険とほぼ同じ保険なのでセットで扱ってしまう。
なんかどれも難しそうな名前だなあ。まずアカウントってなに?
「アカウント」は「窓口」とか「専用領域」っていう意味だ。加入者1人1人専用の窓口を作って、そこでいろいろな保険の保険料のやりとりをするのでこの名称になっているんだと思う。
アカウント型保険は利率変動型積立終身保険とも言われる。似た名前の保険で積立利率変動型終身保険というのがあるけど、全くの別物なので注意を・・・。
うーん、ますます難しいな・・・。
そうだね。まあ加入しないほうがいい保険なのでそんなに理解する必要もない。なのでサラッと聞いてほしい。
ういす。
さてこの2つの保険は数ある悪質な保険の中でもトップの悪質さだ。特にアカウント型保険は逆ザヤ問題を解消するために作られたとか、商品パンフレットに記載されている積立金は実際には絶対に貯まることのない金額になっているとか、悪質な点は本当に多い。

けどそれらをすべて解説すると長くなりすぎてしまうので、ここではわかりやすくダメな点を2つだけあげて見ていく。
ダメな点って?
ダメな保険の2大要素、保険料が他社と比較すると高額複雑でわかりにくいだ。定期付き終身保険もアカウント型保険も、この2大要素をしっかりと満たしていらっしゃる。
あーもうそれだけで確かにイヤだね。
そうだね。それぞれ簡単に見ていくよ。


保険料が他社と比較すると高額

定期付き終身保険は名前がややこしいけど、ようは終身保険(終身死亡保険)と定期保険(定期死亡保険)をセットで売っているだけだ。実際にはこの2つだけでなく、医療保険やがん保険などたくさんの保険をセットにして売り込んでくることが多い。そしてセットで売ることでごまかしているのかもしれないが、分解して各保険ごとの保険料を計算すると他社よりも恐ろしく高い
どれくらい?
例えば、ほぼ確実にセット販売の中に入ってくる定期保険の保険料は下記のとおり。
定期保険評価ランキングから一部抜粋したものです。)


◆定期保険の保険料比較
保険会社名 月払保険料
オリックス生命 1,310
ライフネット生命 1,328
アクサダイレクト生命 1,530
コープ共済 1,700
三井住友海上あいおい生命 2,000
日本生命 2,500
フコク生命(富国生命) 2,510
朝日生命 2,550
住友生命 2,600
明治安田生命 2,700
かんぽ生命 3,000

※30歳男性、保険期間10年、保険金1,000万円。一部の会社は概算値。
  配当・解約返戻金有無は少額のため考慮していません。
  また上記は本記事作成時点での保険料です。最新情報は定期保険評価ランキングを参照願います。



うわ、高いなあ。定期付き終身保険やアカウント型保険を販売している大手の会社が、保険料2,500円以上を独占という感じだね。
けど高くても、将来戻ってくるお金が大きければいいんじゃ・・・?
いやいや、定期付き終身保険やアカウント型保険は、ほぼ掛け捨ての保険だ。契約内容にもよるけど、一生涯では何百万円、下手したら何千万円という莫大な保険料を保険会社に払って、戻ってくるのはたったの100~300万円程度というケースがほとんどだ。100万円も戻ってこないケースもざらにある。
じゃあ高いだけで何のメリットもないってことか・・・。じゃあなんでこんなに高いの?
経費の違いが大きすぎるためだと思う。大手の会社は全国各地に店舗があり、たくさんの営業マン(生保レディ)が各家庭まで出向いて契約をとっている。大きな駅の前には立派なビルも持っている。それだけで莫大な経費がかかっていることは容易に想像できる。
確かに・・・。それに比べてコストパフォーマンスのいい会社は通信販売やネット販売中心で、全然経費がかかってなさそうだもんね。
そうだね。定期保険以外の保険の保険料比較はここでは割愛するけど、定期保険同様に他社よりも大幅に割高なことがほとんどだ。
なるほどなあ・・・。
でもセットで販売することでセット割引みたいにはならないの?ファストフード店だとハンバーガーとポテトやジュースをセットで買うとだいぶ得になるけど・・・。
結論から言うと、保険というのは保険会社や商品に関わらず、セットで購入してもほとんど割引にはならないんだ。なっても本当に僅か。これだけある保険料の差を埋めるほどの割引には到底ならない。
そうなんだ。じゃあセットで買うメリットってないね。
メリットどころかデメリットが大きい。それを次に見ていくよ。


複雑でわかりづらい

先にも話した通り、定期付き終身保険は終身保険(終身死亡保険)と定期保険(定期死亡保険)の2つをセット売りしている保険だ。実際にはこの2つだけでなく、医療保険やがん保険などたくさんの保険をセットにして売り込んでくることが多い。
うんうん。
ただし終身保険と定期保険がどちらも主契約(メイン)になっているのではないんだ。あくまでメインは終身保険で定期保険はサブ(特約)の扱い。終身保険が主契約として軸のようになっていて、それに特約で定期保険や医療保険、がん保険などをつけることができるようになっている。
終身保険がハンバーガー本体、定期保険や医療保険がポテトやジュースのような感じだね。でもそれが何か問題なの?
例えば加入してから何年か経った時に、
「他社のがん保険に加入したから特約のがん保険は解約しよう。」
と考えたとする。これはできると思う?
え?できるんじゃないの?
これはできる。ではある時期に、
「保険料の支払がきつくなってきたから、特約のがん保険は残して主契約の終身保険を解約しよう」
と考えたとする。これはできると思う?
え?できないの?
これはできないんだ。主契約となっている終身保険を解約すると、その他の特約の保険もすべて解約になってしまう。
ハンバーガーを削ってポテトだけ残すっていうのはできないってことか・・・。
なんか不自由な保険だね。それじゃいやでも終身保険は続けないとダメってことじゃん。
そうなんだ。そしてもし保険料払込期間の途中で主契約の終身保険を解約すると、損になってしまうケースが多い。大損になってしまうケースもざらだ。
「積立ができる」という謳い文句だったはずなのに、逆に損になるなんて・・・。
そうだね。この例に限らず定期付き終身保険やアカウント型保険はなにかと制約が多く、とても複雑でわかりづらい。そういう保険は絶対に加入すべきでない。
なるほど。じゃあもし既に加入してしまっていて、保険料が高いのでやめたいと思ったらどうすればよいの?


もしも定期付き終身保険やアカウント型保険に加入してしまっている場合は?

加入したのが1996年頃(平成8年頃)より以前なのか以後なのかで変わってくる。

1996年頃よりも以前に販売されていた定期付き終身保険は、主契約の終身保険の予定利率が現代よりもケタ違いに高いお宝保険であることが多い。なので、主契約の終身保険は解約せずに持っておいたほうが得なことが多い。どうしても保険料の払込をストップさせたい場合は、払済保険に変更するのがよいと思う。詳しくは定期付き終身保険を払済保険に変更した場合で取り上げているので、よかったら参照してみてほしい。
なるほど。
1996年頃よりも以後に販売された定期付き終身保険やアカウント型保険に加入してしまっている場合は?
その場合は、なるべく早急に他社への乗り換えも含めた見直しをすることを推奨したい。見直し手順としては、必要な保障を保険料の安価な他の保険会社に新たに加入し揃えた上で、現在加入中の定期付き終身保険やアカウント型を解約 or 払済保険に変更する(※)という流れになることが多いと思う。詳しくは、保険の見直しコーナー(公開日未定です。申し訳ありません。)でまた取り上げたいと思う。

※アカウント型保険は一般的に払済保険への変更ができません。
ういす。
このコーナーはここまで。ここまで読んでくれてありがとう!
お疲れさまでした~