基本的な保険用語の解説

記事作成日:2015.3.3

基本的な保険用語12選

それでは基本的な保険用語について見ていくよ。
保険用語は多すぎるので、ここでは下の12個で。
ういす。


契約者


契約者

契約者は文字通りだけど、保険会社と保険契約を結ぶ人だ。そして契約を結んだあとは、その契約の管理権限を持つようになる。例えばAさんが契約者となった場合、解約をしたり保険料の支払方法を変更したりするのは契約者であるAさんしかできない。
なるほど。契約者以外の人が勝手に解約したりすることはできないってことか。
そうだね。


被保険者

被保険者は保険の対象になっている人のこと。
例えば被保険者がAさんになっている定期保険(定期死亡保険)の場合、Aさんがもしも亡くなってしまった時に保険会社からお金(死亡保険金)を受け取れる。
被保険者がBさんになっている医療保険の場合であれば、Bさんがもしも入院をした場合、保険会社からお金(入院給付金)を受け取れる。
なるほど。被保険者以外の人が亡くなったり入院したりしても、保険会社から保険金や給付金は受け取れないってことか。
そうだね。


保険料

保険料は保険会社に支払う保険の料金のこと。例えば月払保険料5,000円の保険の場合は毎月5,000円を、年払保険料10万円の保険の場合は年に1回10万円を、保険会社に払わなくちゃいけない。
なるほど。保険金で保険料ね。


保険期間(保障期間)

保険期間は、保険契約が有効な期間のこと。保障期間ともいう。
例えば「保険期間・・・30年」の収入保障保険の場合、契約してから30年以内にもしも被保険者が亡くなってしまった場合、保険会社からお金を受け取れる。
「保険期間・・・終身(一生涯)」のガン保険の場合なら、何歳でガンになってしまった場合でも保険会社から給付金を受け取れる。

「30年」や「60歳まで」といったように保険間がまっている保険を定期型定期タイプ、保険期間が終身(一生涯)の保険を終身型終身タイプとよく呼ぶ。
なるほど。


保険金と給付金

まずは保険金。保険金には、死亡保険金や満期保険金などがある。
死亡保険金は被保険者がもしも亡くなってしまった場合に保険会社から受け取れるお金。満期保険金は保険期間が満期(終了)を迎えた時に保険会社から受け取れるお金だ。
例えば、
「被保険者Aさん、死亡保険金500万円」
という定期保険(定期死亡保険)でAさんがもしも亡くなってしまった場合、遺族が死亡保険金として500万円を受け取ることができる。
なるほど。給付金は?
給付金には、入院給付金、手術給付金、ガン診断給付金などがある。
例えば、
「被保険者Aさん、入院給付金・・・日額1万円」
という医療保険で、もしもAさんが5日間入院した場合、入院給付金として保険会社から5万円を受け取ることができる。
うーん、どっちも保険会社から受け取れるお金というのは一緒なのに、なんで名前が違うの?保険金と給付金の違いがなんかあるのかな?
ああ、あるんだ。
「保険金」という名称のものは、保険会社から受け取ると保険契約が消滅する。
一方の「給付金」のほうは、受け取ったあとも通常は保険契約が継続するんだ。

◆死亡保険金や満期保険金

受け取ると保険契約が消滅する。


◆入院給付金や手術給付金

受け取ったあとも保険契約は継続する。
つまりその後も給付金を受け取れる可能性がある。

なるほどなあ。ん?「通常は」ってことは例外があるの?
そうだね。
死亡保険金のことを保険会社や保険によっては死亡給付金と呼称しているケースもある。この場合は死亡保険金を受け取った時と同様、死亡給付金を受け取ることで保険契約は消滅する。
また、
「保障内容はガン診断給付金のみ。ガン診断給付金の給付回数は1回。」
といったシンプルなガン保険の場合も、ガン診断給付金を受け取ると保険契約は継続せずに消滅する。
なるほど。


主契約と特約

主契約は初めからメニューに組み込まれていて外すことができないもの。
特約は好みで追加できるオプションといったところかな。

例えば、A社が販売しているガン保険は

主契約・・・ガン診断給付金
特約・・・入院給付金、手術給付金、先進医療給付金

B社が販売しているガン保険は

主契約・・・ガン診断給付金、入院給付金、手術給付金
特約・・・先進医療給付金

となっていた場合、A社の場合はガン診断給付金だけで契約できるけど、B社の場合は入院給付金と手術給付金も必ず付いてきてしまうというわけだ。
なるほど。
A社のラーメンが

主契約・・・麺
特約・・・チャーシュー、煮卵、メンマ

B社のラーメンが

主契約・・・麺、チャーシュー、煮卵
特約・・・メンマ

みたい感じだね!
うーん、メンマのほうが煮卵よりも初めから付いてることが多いような・・・。
でもまあそんな感じだ!OK!


受取人

受取人は、保険会社から保険金を受け取る人のこと。死亡保険金受取人や満期保険金受取人などがある。例えば、
「被保険者Aさん、死亡保険金500万円、死亡保険金受取人Bさん」
という定期保険でAさんがもしも亡くなってしまった場合、Bさんが死亡保険金500万円を受け取ることができる。
なるほど。


年金と一時金

年金というと、一般的には老後に受け取れるようになる年金(老齢年金)のことをイメージする人が多いと思うけど、保険契約の話の中では
「年金=複数回に分けて受け取れるお金」
と考えるとわかりやすいと思う。
例えば、
「死亡保険金500万円を年金で受け取る」
というのは、500万円を複数回に分けて受け取るということ。
「年金月額10万円を10年間受け取る」
というのは、毎月10万円を10年間(総額1,200万円)受け取るということ。
なるほど。じゃあその逆は?
一時金(いちじきん)だね。例えば
「死亡保険金500万円を一時金で受け取る」
というのは、500万円をまとめて受け取ることになる。
なるほど。


解約返戻金

解約返戻金(かいやくへんれいきん)は、解約をした時に戻ってくるお金のこと。
解約払戻金(かいやくはらいもどしきん)ともいう。
解約返戻金は契約者が受け取る。例えば
「契約者と被保険者・・・Aさん 死亡保険金受取人・・・Bさん」
という終身保険(終身死亡保険)を解約した場合、解約返戻金受取人は契約者であるAさんになる。
うーん、ややこしいな。それに保険って解約するとお金が戻ってくるものなの?
いや、どんな保険でも戻ってくるわけではない。
貯蓄重視の保険(学資保険終身保険個人年金保険など)
は解約すると多額の解約返戻金を受け取れることが多いけど、
保障重視の保険(収入保障保険ガン保険定期保険など)
は解約しても解約返戻金は全くないか、あってもわずかなケースがほとんどだ。
はじめから解約返戻金しと決められている保険もある。そのような保険を専門的には
無解約返戻金型(むかいやくへんれいきんがた)
というけど、一般的にはよく
掛け捨て(かけすて)
と呼ばれている。
掛けた保険料が戻ってこない(=捨てられたような感じ)ってことでこう呼ばれているんだと思う。
なるほど、「掛け捨て」は確かによく聞くね。
「無解約返戻金型」っていうのもパンフレットに書いてあるのを見たことあるなあ。
無配当(むはいとう)っていうのもよく見るよね?
そうだね。配当については次の次で。


返戻率

返戻率(へんれいりつ)は、保険会社に払った保険料総額に対し、保険会社から受け取ったお金がどれくらいかを表したものだ。戻り率ともいう。

例えばある学資保険で、保険会社に払った保険料総額が100万円、保険会社から受け取った学資金の総額も100万円だったら、返戻率は100%。学資金総額を150万円も受け取れたとしたら返戻率は150%。80万円しか受け取れなかったら返戻率は80%となる。
なるほど。返戻率が100%超なら黒字、100%未満なら赤字ってことだね。
そういうこと。


配当

次は配当。これは詳しく書くととても長くなるのでここでは少し。
簡単にいってしまうと配当は、
保険会社が加入者から多めに徴収していた保険料を加入者に返却するお金
なんだ。
多めに徴収していた保険料?保険会社って保険料をぼったくってるわけ??
いや、ぼったくろうとしているわけではないんだけど、保険料の設定っていうのは恐ろしく難しいんだ。
例えば変な話だけど、とんでもなく面白いゲームが若者の間でブームになって、そのせいで若者が全体的に運動しなくなって体力が低下して、若い人の死亡率が今よりも高くなってしまったら・・・。
保険会社は予想以上にたくさんの人に死亡保険金を払わなくちゃいけなくなるよね?
そうだけど・・・。
まあ本当に変な例え話だったけど、将来の死亡率
予定死亡率という)
が予想よりも少し高くなっても保険金を払えるように、保険会社は
「加入者から少し多めに保険料をもらっておいて、余ったら返す」
というスタンスを取っているんだ。この余ったら返すお金が配当なんだ。
実際には予定死亡率に加え、予定利率予定事業費率という要素も含めて保険料や配当額は決められている。


予定利率

保険会社が
「加入者から集めた保険料を、これぐらいの利率で運用していけそうだから、これくらいは保険料を割引しても大丈夫かなあ~」
と予想したもの。


予定事業費率

保険会社が
「保険事業を行っていくにあたって、将来的にはこれぐらい経費がかかりそうかなあ~」
と予想したもの。

なるほど。で、無配当って書いてある保険は配当がないってことだね?
そうだね。逆に配当がある保険は有配当保険配当付き保険といわれる。有配当保険は更に3利源タイプ利差配当タイプの2つに大きく分けられる。


無配当
保険
有配当保険(配当付き保険)
3利源配当タイプ 利差配当タイプ
配当なし 予定死亡率、予定利率、予定事業費率の
3要素から、配当額を決めるタイプ。
つまり、
「予想よりも亡くなる方が少なかった」
「予想よりも高利率で保険料を運用できた」
「予想よりも経費がかからなかった」
の3要素から、配当額を決めている。
予定利率の1要素だけで配当額を決める
タイプ。つまり、
「予想よりも高利率で保険料を運用できた」
という場合のみ配当が生じる。


なるほど。そういえばパンフレットによく、「5年ごと利差配当」とか書いてある気がするなあ。
そうだね。それは文字通りだけど、5年ごとに運用成果を出して配当額を決めている保険だ。
なるほど。なんか配当がある保険はちょっとしたお楽しみがある感じでいいね!
お楽しみどころか、配当のある保険はインフレに比較的対応できるので、保険を選ぶ際には超重要な項目なんだ。

保障重視の保険
定期保険収入保障保険がん保険など)
に加入する場合は無配当でも構わないけど、
貯蓄重視の保険
学資保険終身保険個人年金保険など)
はインフレに対応できる有配当または積立利率変動型をできる限り選択すべきだと私は思う。
興味があれば下記の参考リンクを見てほしい。


◆参考リンク

コラム > インフレと保険

なるほど。


予定利率と積立利率

さて最後に予定利率について少し詳しく。
えーと、予定利率はさっきの配当のとこでも出てきたよね。保険会社が加入者から集めた保険料を
「これぐらいの利率で運用していけそうかなあ~」
と予想したものだっけ?
予想よりも実際の運用がよくなって利益(利差益といいます)が出た場合は、その利益の一部が配当(利差配当)として加入者に還元されるんだったよね?
そうだね。ではここで問題。
予想よりも実際の運用が悪くなり損(利差損といいます)が生じた場合は、加入者がその分を補填しなければいけない。○か×か?
ん?いやそれはさすがに×なんじゃ?
そうだね。予定利率は加入時に保険会社が加入者に約束しているものなので、実際の運用がどれだけ悪くなったとしても決められた保険金は払わないといけない。例えば、18年後に満期学資金100万円を加入者に払う契約の学資保険だったら、どれだけ運用が悪くなったとしても、満期学資金100万円を払わなければいけない。
なるほど。
「運用が悪かったので、満期学資金は90万円でカンベンして下さい」
というわけにはいかないわけか。保険会社も大変なんだね。
まあそうだね。大手生保各社は過去にそれで大損をしてしまったので、予定利率の低いアカウント型保険を発売し、予定利率の高い定期付き終身保険に加入していた人達をアカウント型保険に転換させることで、高額な保険金の支払を免れるようにしたという・・・。


と、この話をしてしまうと長くなってしまうのでここまでにして、ここでまた問題!
年利1%の銀行の定期預金(単利型)に100万円を預けたら、その100万円が1年後にはいくらになる?
えーと、年利1%ってことは1年間で1%の利子がつくってことだよね。100万円の1%は1万円だから、

元金100万円+利子1万円=101万円

101万円かな?
そうだね。では予定利率1%の終身保険に保険料を100万円払ったら、その100万円が1年後にはいくらになる?
え?同じように101万円になるんじゃないの?
これはならないんだ。
なんで?
銀行の定期預金の場合は、預けた100万円の全額が運用に充てられる。けれど保険の場合は、払った保険料100万円の全額が運用に充てられるわけではないんだ。
保険会社は、加入者から受け取った保険料から自分達の利益や必要保障額などを差し引き、残りを運用に充てている。例えば下記のような感じだ。


加入者から保険料100万円を受け取る。

そこから10%分(10万円)を、自分達の利益や必要保障額として差し引く。

残った90万円を予定利率で運用する。


そのため払った保険料全額に対する運用利率(年利)は、予定利率の数値よりも一般的に小さくなるんだ。
なるほどなあ。というか保険会社は10%も差し引いちゃうの?
どれだけ差し引くかは保険会社や契約内容によって変わってくる。よって予定利率が同じ1%のA社の保険とB社の保険でも、解約時の返戻率などが同じになるわけではない。なので、予定利率だけで安易に比較しないよう注意してほしい。
なるほど。予定利率が高い保険だからといって喜んで飛びつくのは危険ということか。
しかしなんかガッカリだなあ。
予定利率って今(2015年現在)は1~1.5%くらいの保険が多いよね?銀行の定期預金の年利は高いものでも0.2~0.3%くらいだから、それに比べるとだいぶ高くていいなあと思ってたけど、そんなうまい話じゃなかったんだね・・・。
そうだね。
けど予定利率の数値よりは下がってはしまうけれど、保険の年利(運用利率)は銀行の定期預金の年利よりはだいぶ高い。低解約返戻金型終身保険評価ランキングを見てほしい。このランキング表の運用利率は保険料全体に対する運用利率で、銀行の定期預金と比較できるように算出したものだ。運用利率(年利)が高い保険だと現在は1%くらい。銀行の定期預金の年利と比べるとだいぶ高いのがわかると思う。
なるほど。
長くなってしまったので基本用語解説はここまで。
予定利率と似たもので積立利率というのもあるけど、こちらも予定利率と同じく、
「積立利率1%の保険の場合、保険料全体が1%で運用されるわけではない」
ので注意してほしい。詳しくは積立利率変動型終身保険とは?を参照してもらえればと思う。
ということで次のページでは実際に保険に加入する流れを見ていくよ。