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就業不能保険に加入するなら(精神病保障なし)
2019年4月版

記事更新日:2019.4.9

加入するなら障害年金の上乗せ重視で

さて前ページで詳しく記載していたように、私は個人的には
長期の所得補償保険(就業不能保険)
の必要性は低いと考えているし、実際に加入もしていない。

けれど近年、徐々にいろいろな保険会社が就業不能保険を発売開始し、この保険に対する関心が高まってきているようなんだ。それに価値観や環境は人それぞれだしね。

ということで改めて、

「就業不能保険に加入するならどの保険がよいか?」

などを、このページでは見ていきたいと思う。
ういす。
まずは下の表を見てほしい。
これは平均的な収入の会社員公務員が就業不能状態となってしまった場合、傷病手当金障害年金をいくらくらい受け取れるかをシミュレーションしてみたものなんだ。
(解説はこちらのページを参照願います)


◆試算条件
・月給42万円(年収約500万円)の30代男性の会社員公務員が、2018年1月初頭に病気やケガにより就業不能となってしまったと仮定。
・月給以外の手当(通勤手当など)と退職金は考慮せず。
・家族は専業主婦の妻と16歳未満の子2人。
・2019年6月末で退職。その際、障害等級2級と認定を受ける。



毎月の収入・支出・差し引き手取り額
(単位は万円。1万円未満は四捨五入。)
時系列 収入 支出 差引
手取り額
月給 傷病手当金 障害年金 失業保険 社会保険料 所得税 住民税
~2017/12 42 0 0 0 6 1 2 33万円
2018/1

2018/8
0 27 0 0 6 2 19万円
2018/9

2019/5
0 27 0 0 1 2 24万円
2019/6 0 27 0 0 1 0 26万円
2019/7

2020/5
0 0 17 5 0 0 22万円
2020/6~ 0 0 17

※13
0 0 0 17万円

13万円

※1番下の子が19歳(正確には大学1年の4月)になると約13万円に減額。


うーん、こうやって見ると2019/6で傷病手当金が打ち切りになってしまうのが大きいね・・・。障害年金がもっと高額だったらいいと思うのに・・・。
私も本当にそうだと思う。
ろくでもないことに使ってしまっている税金を、もっとこういうところに充ててほしいと思うよ。

ということでこの表を見ると弱点が障害年金であることがわかるので、就業不能保険に加入するのであれば障害年金の上乗せができるような保険やプランにするのがよいと思う。
具体的な保険やプランを見ていくよ。


精神病の保障が不要な場合はFWD富士生命を推奨

前ページでも触れていたように、現役で働いている世代が就業不能状態となってしまう原因で1番多いのは、うつ病などのいわゆる精神病だ。

そして就業不能保険は数多く発売されてきたものの、そのほとんどは精神病は保障対象外となっている。
なので就業不能保険を選ぶ場合は、

「精神病でも給付金を受け取れるものにするか?否か?」

が、大きな選択肢になる。
これは迷う二択だね。

「自分はメンタルは強いぜ」

っていう人もいれば、そうでない人もいるもんね。
そうだね。

「自分はメンタルは強いぜ」

って言っていたのに、うつになってしまった友人もいるし、こればっかりは何とも言えない。

ただ個人的に、このサイトを見てくれている読者の方には、精神病の保障がある保険にはなるべく加入してほしくないし、そのような保険のお世話にはなってほしくない。なぜなら精神病でも給付される就業不能保険の給付条件は



精神疾患により長期入院(60日以上など)をした時
精神・神経障害等級2級以上と認定された時



というように、厳しいものが多い。
うつなどの精神病になってしまう方は本当に多いとはいえ、これらに該当してしまうのは一部の相当悪化してしまっているケースだ。保険の話うんぬんは抜きにして、そこまでの状態には誰もがなってほしくない。

なので私なんかがアドバイスするのも身分違いかもしれないけど、精神病は
ガマンし続けることが悪化を招いてしまう
ものなので、そうなる前になんとかストップをかけられるように心がけてほしいなと。


「このままでは精神的に病みそうだな」


と思ったら、ガマンし続けないで誰かに相談したり精神科に行って診てもらう。
精神的にまいっているような家族や友人がいたら、相談を聞いてあげたり、場合によっては精神科に連れていく。

これが実際には難しいことかもしれないけど、これができれば
給付を受けられるようになるほど悪化するケースは防げることが多い
と思う。
なるほど・・・。
僕も心がけるようにはしたいな。
そうだね。
で、話を戻すけど、精神病の保障がない就業不能保険の中では、個人的には
FWD富士生命の収入保障保険に付加できる就業不能保険特約
(富士生命における特約の名称は生活支援特則
を推奨したい。

この保険は主契約が収入保障保険なので、被保険者が
亡くなってしまった時 or 高度障害状態となってしまった時
に給付金(年金)を受け取れるようになる。

それに加え、この就業不能保険特約を付加することで就業不能状態となってしまった時にも給付金
(富士生命における給付金の名称は障害年金 or 介護年金
を受け取れるようになる。

就業不能状態の定義(要件)は各社によって異なるけど、この富士生命の保険の場合は
身体障害等級4級以上 or 要介護1以上
この要件は他社の就業不能保険と比較しても緩やかなので給付金を受け取れるようになるケースは多い。そしてそのわりには保険料が安い
例えば以下の参考プランに加入したとする。



参考プラン
被保険者:30歳男性Aさん 非喫煙者優良体
保険期間64歳
保険料払込期間:64歳
年金月額:10万円
就業不能保険特約:付加
三大疾病時保険料払込免除特約:付加
月払保険料:3,702円

※月払保険料のうち、主契約部分が2,064円。特約部分が1,638円

この主契約は、Aさんがもしも亡くなってしまった時、Aさんが64歳(保険期間満期)になったであろう年まで遺族が年金月額10万円を毎月受け取り続けることができるプランだね。
Aさんが高度障害状態となってしまった時は、Aさん自身が64歳まで年金月額10万円を毎月受け取り続けることができるんだよね?
そうだね。
そして就業不能保険特約も付加しているため、高度障害状態までは至らなくても所定の状態
身体障害等級4級以上 or 要介護1以上
となってしまったら、最長で64歳まで年金月額10万円を毎月受け取り続けることができるようになるんだ。

しかも他社の就業不能保険は一般的に、就業不能状態から回復したら年金を受取もストップするけど、この保険は一度受け取りだしたら回復しても年金受取がストップしないんだ。本当は回復したら給付がストップするほうが合理的で保険料も安くなりやすいけど、この保険はストップしないのに保険料も安い。最もそれは理由があって、要件である
身体障害等級4級以上 or 要介護1以上
に一度該当してしまうと、残念ながら回復するケースがとても少ないからだと思う。

例えばAさんが2018年1月に重傷を負ってしまい、翌2月に身体障害等級4級と認められた場合は、下の表のように就業不能保険特約から年金を受け取れるようになる。


毎月の収入・支出・差し引き手取り額(単位は万円)
時系列 収入 支出 差引
手取り額
月給 傷病
手当金
国民年金や
厚生年金の
障害年金
失業
保険
就業不能保険
特約の年金
社会
保険料
所得税 住民税
~2017/12 42 0 0 0 0 6 1 2 33万円
2018/1 0 27 0 0 0 6 2 19万円
2018/2

2018/8
0 27 0 0 10 6 2 29万円
2018/9

2019/5
0 27 0 0 10 1 2 34万円
2019/6 0 27 0 0 10 1 0 36万円
2019/7

2020/5
0 0 17 5 10 0 0 32万円
2020/6~ 0 0 17 0 10 0 0 27万円
1番下の子が19歳
になって以降
0 0 13 0 10 0 0 23万円


なるほど。
収入減少分をうまく就業不能保険特約の年金がカバーしている感じだね。
そうだね。
じゃあこれに加入すればいいか。
ん?
この富士生命の生活支援特則って収入保障保険の特約なんだよね?
特約だけでは加入できないから、他社の収入保障保険に既に加入している人はどうすればいいの?
大丈夫、収入保障保険ごと乗り換えてしまえばいいんだ。
マジで?
マジです。
例えば先ほどの30歳のAさんは、25歳時点から他社の収入保障保険に加入していたとする。
そして30歳になって


「亡くなってしまったときだけでなく、働けなくなってしまった時にも給付金を受け取れる保険に加入したいな。」


と考えたとする。
そしたら、この富士生命の収入保障保険に生活支援特則を付加して加入し、25歳から加入していた他社の収入保障保険は解約してしまうとよいと思う。
そんなことして不利にならないの?
ああ。
保険は一般的に、同じ保障内容であれば若い時に加入した契約ほど保険料が安く有利だけど、収入保障保険はそうではない。
(参考リンク:裏話~収入保障保険は乗り換え可能な保険

特に2018年に標準生命表が改定されたことで、多くの収入保障保険が保険料を値下げしたので、むしろ乗り換えたほうが安くなることも多くなったと思う。
この富士生命の収入保障保険も保険料が値下げされた保険の1つで、現在発売中の収入保障保険の中ではトップクラスに保険料が安い。

なのでこのAさんのように考えている場合は、FWD富士生命の収入保障保険に就業不能保険特約を付加して加入することをおすすめしたいと思う。
なるほど。
あ、いつものセリフだけど、乗り換える時は必ず新しい保険の契約が成立してから古い保険は解約するようにして下さい。
先に古い保険を解約してしまうと、新しい保険の審査が通らなくて加入できなかった時に保障がなくなっちゃうからだったよね?
そうだね。


就業不能保障付きの住宅ローン返済中の方はそれも考慮に入れて

住宅ローンを組む際には一般的に
団体信用生命保険(通称:団信 だんしん)
という生命保険に自動的に加入するようになっており、その保険により返済中に亡くなってしまったり高度障害状態になってしまった場合は返済が免除になる。

けれど一部の銀行は、死亡時や高度障害時だけでなく、三大疾病などで就業不能状態となってしまった時でも免除になるプランを用意している。
そうなんだ。
じゃあそういうローンを組んでいる方は、既に就業不能保険に加入しているような感じだね。
そうだね。
例えば私が組んでいる住信SBIネット銀行だと、ガンや心筋梗塞などの8大疾病で就業不能状態となってしまった場合、その状態が継続している間は毎月の返済が免除になる。そして就業不能状態が1年継続するとローンそのものが消滅するようになっているんだ。
(詳しくは住信SBIネット銀行公式サイトを参照願います)

よって例えばだけど、毎月の返済額が8万円、2018年1月初頭に8大疾病で就業不能状態となりその状態が1年間継続してしまった場合は下の表のようになる。


毎月の収入・支出・差し引き手取り額(単位は万円)
時系列 収入 支出 差引
手取り額
月給 傷病手当金 障害
年金
失業
保険
社会
保険料
所得税 住民税 ローン返済
~2017/12 42 0 0 0 6 1 2 8 25万円
2018/1

2018/8
0 27 0 0 6 2 0 19万円
2018/9

2019/5
0 27 0 0 1 2 0 24万円
2019/6 0 27 0 0 1 0 0 26万円
2019/7

2020/5
0 0 17 5 0 0 0 22万円
2020/6~ 0 0 17 0 0 0 0 17万円
1番下の子が19歳
になって以降
0 0 13 0 0 0 0 13万円


なるほど。
毎月8万円の返済が免除になるのは大きいね。
そうだね。
就業不能保険に加入する場合、給付金額はこのローンが免除になる分も考慮して設定するとよいと思う。
なるほど。
次のページでは精神病の保障がある就業不能保険選びについて見ていくよ。

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