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一時払い個人年金保険 評価ランキングと解説

記事作成日:2018.12.1

※解説に飛びたい方はこちら
※あくまで管理人の個人的な見解と価値観でランク付けしたものですので、参考程度に見てもらえればと思います。

評価ランキング

商品名
(会社名)
総合
評価
定額
or
変額
通貨 最短
据置
期間
選択可能な年金種類
定額 1年 ・確定年金(5・10・15年)
・保証期間付き終身年金
定額
外貨
0年 ・確定年金(5~40年)
・総額保証付き終身年金
・夫婦年金
定額 外貨 0年 ・確定年金(15~35年)
・終身年金(保証期間有無を選択可
・夫婦年金
定額 外貨 3年 ・確定年金(5~36年)
・5~15年保証期間付き終身年金
・夫婦年金
定額 外貨 0年 ・保証額付き終身年金
変額 5年 ・確定年金(5~40年)
・保証期間付き終身年金
・夫婦年金
変額
外貨
1年 ※最短据置期間1年時に選択可
・保証期間付き終身年金
・夫婦年金
変額 外貨 5年 ・確定年金
・夫婦年金
定額 外貨 5年 ・確定年金(5~36年)
・5~20年保証期間付き終身年金
定額 外貨 6年 ・確定年金(5・10年)
変額 外貨 5年 ・確定年金(3・5・10年)
変額 外貨 10年 ・確定年金(5・10・15年)
変額
外貨
10年

※1 一時払いでも加入可。
※2 一時払いで加入し、加入から5年後に年金支払特約を付加して解約返戻金相当額を年金受取する場合。



大前提 銀行員の勧めに乗って安易に加入しないよう気をつけてください

一時払い個人年金保険
は、保険料を加入時に一括で払いきってしまう個人年金保険です。
一般的に500万円や1,000万円といった高額な一時払い保険料を払って加入することが多いため、主に銀行で退職金を受け取った方に向けて販売されています。
平準払(月払や年払)の個人年金保険と同様、加入時の審査は全く無い or あってもとてもゆるやかですので、一般的には誰でも加入できます。


保険会社は加入者から一時払い保険料を受け取ると、そこから契約初期費用を差し引き、残りを運用していきます。
契約初期費用は一時払い保険料の3~10%程度と高額です。一時払い保険料1,000万円の契約であれば、30~100万円程度も初期費用で差し引かれてしまうということです。
近年は
「契約初期費用なし」
という商品も増えていますが、そのような商品でも実際には初期費用はかかっているため、初期費用の分だけ運用中に差し引かれる手数料が一般的に重くなっています。


初期費用が高額なのは、保険会社が販売してくれた銀行に対し高額な報酬を払っていることが主因です。
超低金利時代となった今や、銀行は本業では利益を出せなくなっているため、このような販売報酬の大きい保険や投資信託を売って利益を出そうとしています。
ですので、退職金などが振り込まれて口座残高が高額な顧客に対し、


「外貨建て保険で運用しませんか?」

「投資信託で運用しませんか?」

「大きく資産が増える可能性がありますよ?」


と精力的に営業してくるようです。

けれど後ほど詳しく書きますが、銀行員が勧めてくる商品は保険であれ投資信託であれ、
顧客からすると手数料負担の大きい不利な商品がほとんど
です。
銀行員の勧めに乗って安易に加入しないように気をつけてください。


運用手段によるタイプ分け 「円建 or 外貨建」「定額 or 変額」

一時払い個人年金保険は、保険料の運用手段によって下記の3つのタイプに大きく分けられます。



一時払い個人年金保険
「外貨建て~」
とか
「変額~」
という記載がないものは、「円建て」かつ「定額」です。
主に日本国債で運用されます。
定額ですので、
「10年後からは年金を毎年●●円受け取れる」
とか
「5年後に解約したら解約返戻金を●●円受け取れる」
というように、年金や解約返戻金が加入時にめられています。
外貨建てタイプや変額タイプと比べると、手数料負担はとても少ないです。ただしあまりにも低金利となってしまった日本国債で運用するため、資産運用力
(お金を増やす力)
はほとんどありません。



外貨建て一時払い個人年金保険
主に外国債で運用されます。
米ドル建てなら米国債、豪ドル建てなら豪国債です。
「変額~」という記載がないので定額です。
ですので円建ての保険と同様、
「10年後からは年金を毎年●●ドル受け取れる」
とか
「5年後に解約したら解約返戻金を●●ドルを受け取れる」
というように、年金や解約返戻金が加入時にめられています。

ただし外貨建ては、いざ年金を受け取る時に円高になっていると、円に戻した時の価値がとても低くなってしまう可能性があります。
これがいわゆる為替リスクです。

また、一定期間以内に解約をすると市場価格調整が一般的に行われるため、解約返戻金額が調整によって増減する可能性があります。
例えば
「5年後に解約したら解約返戻金は9万ドル」
と定められていても、解約時の市場価格調整によって8万ドルになったり、10万ドルになったりする可能性があります。

その他に、保険料を払う時や年金を受け取る時には為替手数料が1ドルあたり0.5円程度。年金受取期間中には年金管理手数料が1%程度かかります。運用期間中にも随時手数料が差し引かれます。運用期間中の手数料は表向きは記載がない商品も多いですが、実際には積立利率が手数料を加味して設定されています。

言葉は悪いですが手数料のカタマリのような保険です・・・。
それにそもそも、


為替手数料為替リスク債券円安円高市場価格調整


などの用語を理解している方でないと、この保険を理解するのも難しいと思います。そしてこの保険に限ったことではありませんが、
自分が理解していない保険は絶対に加入しない方がよいと思います。
安易に加入しないよう注意して下さい。



一時払い変額個人年金保険
主に投資信託で運用されます。
投資信託は債券と異なり、購入時に利回りなどが定められていません。しかもマイナス運用、つまり元本割れする可能性もあります。
そのため将来受け取れる年金や解約返戻金も定められておらず、投資信託の運用成績次第で動します。つまり変額です。

しかし、
「元本割れする可能性もある」
というと敬遠する方が多いことから、実際には多くの商品が投資信託だけでなく債券も併用して運用することで、一定期間後であれば元本割れしないような仕組みになっています。
例えば、加入者から1,000万円を受け取ったら、そのうちの900万円を定額部分として債券で運用し、残り100万円を変額部分として投資信託で運用するといった感じです。
債券は償還期限まで保持すれば、発行元
(米国債なら米国)
が破綻しない限りは確実に購入時の利回りを得られます。よって定額部分の原資900万円を債券で一定期間運用して
「900万円→1,000万円」
にしてしまえば、変額部分の原資100万円が20万円のマイナス運用になって
「100万円→80万円」
になってしまったとしても、合計で
「1,000万円→1,080万円」
となり、80万円黒字になります。

使用する債券は、近年は日本国債があまりにも超低金利となってしまったことから、外国債が主に使用されます。そのためこのような商品を
外貨建て一時払い変額個人年金保険
と呼んでいる会社もあります。

この保険も先ほどの外貨建てと同様、手数料のカタマリ&非常に難しい保険ですので、安易に加入しないよう気をつけてください。


据置期間によるタイプ分け 「即時払い型 or 据置型」

加入してから年金を受け取り始めるまでの期間のことを
据置期間(すえおききかん)
といいます。
この据置期間は商品やプランによって様々ですが、短いものだと0~3年程度、長いものは5~30年程度まであります。
前者は加入してから即時で年金を受け取れるようになることから即時払い型、後者は長期間据え置くことから据置型とも呼ばれます。
据置型の場合は据置期間終了後、据え置いたことによって増えたお金を
年金形式(分割)
だけでなく
一時金(一括)
で受け取ることも可能です。


一時払い個人年金保険の3つの機能

一時払い個人年金保険には、下記3つの機能があります。


①資産運用(お金を増やすこと)ができる

②貯金を計画的に切り崩せる

③長生きリスク対策ができる


それぞれ詳しく見ていきます。


①資産運用ができる
(この目的での加入はおすすめできません)

まずは
①資産運用(お金を増やすこと)ができる
についてです。

これができるのは据置型です。
例えば据置期間10年の米ドル建て一時払い個人年金保険の場合。
一時払い保険料10万ドルで加入すると、据置期間終了後に一時金12万ドルを受け取れる・・・
といった感じです。
10年間で1.2倍に増えているのですから、たしかに資産運用ができてはいます。


けれど結論からいうと、外貨建てであれ変額であれ、
資産運用目的での加入はおすすめできません。
理由は
保険会社の手数料が高いため自分で運用したほうが増えやすい
ためです。


据置期間10年の米ドル建て一時払い個人年金保険に加入するよりも、自分でネット証券会社などで10年ものの米国債を購入したほうが、手数料が安い分だけ高運用が期待できます。
一時払い変額個人年金保険の場合も、自分でNISAなどで投資信託を購入したほうが高運用が期待できます。


自分で投資信託や外国債の仕組みを理解して購入するのも簡単ではないと思いますが、難しい外貨建て保険や変額保険に手を出すくらいなら、それらに挑戦することをおすすめします。


②計画的に貯金を切り崩せる

続いては
②貯金を計画的に切り崩せる
についてです。

手元に大きな貯金がある場合、それを計画的に使おうと思ってもなかなか難しいものです。間違った買い物をしてしまうかもしれませんし、大金が銀行口座にあると銀行員から色々な金融商品の勧誘もされると思います。そこでこのような保険に加入すれば、毎年100万円ずつというように、計画的に貯金を切り崩すことができます。

例えば60歳の方が、手元にある1,500万円を毎年100万円ずつ15年間かけて計画的に使い、セカンドライフを楽しもうと考えたとします。
その場合は、例えば下記のようなプランで一時払い個人年金保険に加入する手があります。



◆参考プラン
据置期間:1年(即時払い型)
年金種類15年確定年金
年金年額:100万円



このプランであれば、翌年から毎年100万円ずつ15年間に渡って年金を受け取れますので、まさに貯金を計画的に切り崩すことができます。
このプランを組めるのは、即時払い型かつ確定年金のある商品です。


ただ個人的にはあまりこの目的での加入もおすすめできません。
この目的で加入するなら円建てと外貨建てがありますが、円建てはあまりにも低金利になってしまったため、利益はほとんど望めません。
それどころか、途中で何か大金が必要な事情ができてしまったため
「年金受取を中止し、残金を一時金で受け取りたい。」
となり、そのようにすると、ケースによっては受取総額が一時払い保険料を下回り元本割れの可能性もあります。

外貨建てなら円建てよりも利益は期待できますが、保険だと手数料が重いため外貨建てのわりには利益が少ないですし、為替リスク
(加入時よりも年金受取時に円高になっていると、年金を円に戻した時の価値が大きく低下する可能性。)
もあります。

ですのでこの目的であれば、もし私だったら下記のような方法を選択すると思います。



リスクをかけず安全に行くなら
預金期間の異なる銀行の定期預金を複数契約する。
例えば、預金期間1年もの~10年ものを、それぞれ100万円ずつ契約する。
利益がほとんど出ないのは円建ての保険と同じですが、定期預金なら途中で大金が必要になって解約しても元本割れはしない点が有利です。
簡単ですので投資に明るくない方にもおすすめだと思います。


リスクを少しかけて少し利益を望むなら
ネット証券会社などで、償還期間の異なる国内の公社債を複数購入する。


リスクを更にかけて利益を望むなら
償還期間の異なる米国債を複数契約する。
例えば、償還期間2年もの~15年ものを、それぞれ100万円ずつ購入する。


③長生きリスク対策ができる

最後に
③長生きリスク対策ができる
です。
例えば


「自分は90歳以上生きることはないだろうから、90歳までに貯金を使い切るようにしよう。」


と決めて貯金を切り崩していった場合、もしも90歳以上まで長生きしたら貯金が枯渇してしまいます。これがいわゆる長生きリスクというものです。
そこで下記の参考プランのように、生存している限り年金を受け取り続けることができる終身年金で契約すれば、長生きリスクに対応できます。



◆参考プラン
保険種別:一時払い個人年金保険
契約者:69歳女性
年金支払開始年齢:70歳(据置期間1年)
一時払い保険料:1,000万円
年金種別:15年保証期間付き終身年金
年金年額:約47万円



69歳女性が一時払い保険料1,000万円を払って加入すると、翌年70歳から毎年、年金年額約47万円を、生存している限り一生涯受け取り続けることができます。
年齢別の受取累計額は以下のとおりです。


80歳:470万円
90歳:940万円
92歳:1,034万円
100歳:1,410万円


このとおり、92歳まで受け取るとようやく一時払い保険料の1,000万円を上回り黒字になります。
それ以降は長生きするほど得になります。

逆に91歳以下で亡くなってしまうと赤字です。
15年保証期間付きですので、本人がもしも早くして亡くなってしまったとしても、15年分の年金は受取が保証されています。例えば5年分しか年金を受け取らずに亡くなってしまった場合、残り10年分の年金は遺族が受取可能です。
とはいえ15年分は約705万円ですから、1,000万円払って加入して705万円しか受け取れないとなると300万円弱は損をしてしまうことになります。


けれど黒字赤字うんぬんでなく、
どれだけ長生きをしても途中で貯金が尽きることがないという安心感
を得られることに意義があると思います。
ですのでこの長生きリスク対策をしたい方は、このような一時払い個人年金保険を検討する価値があると思います。


個人的にはこの目的で加入するのであれば、無印(円建・定額)の一時払い個人年金保険で十分だと思います。
しかし近年は市場金利低下の影響により、無印タイプは多くの保険会社が販売を中止してしまいました。残ったわずかの商品も先ほどの参考プランのように、資産運用力がほとんどないため、
平均寿命を数年超えるくらいまで長生きをしないと元が取れない
レベルになってしまっています。
逆に米国債の利回り(10年もの)は2018年に3%程度まで上昇しましたので、このままの高い値が継続するのであれば、米ドル建ては検討してもよいかもしれません。
(その判断はあくまで自己責任でお願いします)


ケース別のおすすめプランを見ていきます。



そもそも会社員公務員の場合は
会社員公務員は原則65歳より、国民年金から老齢基礎年金を、厚生年金から老齢厚生年金を、一生涯受け取れるようになります。受取額は、老齢基礎年金は近年は月額6.5万円程度。老齢厚生年金は勤務年数や生涯平均年収によって変わってきますが、平均的な年収で定年まで勤めた場合で月額10万円程度。両方合わせて月額16.5万円程度も受け取れます。
そしてこれを原則の65歳から受け取らず、繰り下げ受給によって70歳から受け取ると、月額23万円程度にUPします。
月額23万円も受け取れれば、これだけで長生きリスク対策はバッチリだと思います。ですのでわざわざ保険に加入して対策をする必要もないと思います。
一時払い個人年金保険に大金をかけるくらいなら、そのお金は69歳までの生活費に充てて繰り下げ受給できるようにすることをおすすめします。

「夫:会社員公務員 妻:専業主婦」
という夫婦の場合も同様です。
夫が受け取れる老齢基礎年金&老齢厚生年金、妻が受け取れる老齢基礎年金、これらをすべて70歳から繰り下げ受給すると、月額33万円程度も受け取れるようになります。
生命保険文化センターのサイトによると、夫婦2人のゆとりある老後生活費は月額約35万円だそうですから、それにほぼ近い金額です。
ですので保険の必要性はとても低いと思います。

なお、繰り下げするなら妻の老齢基礎年金を優先すべきです。夫が先に亡くなってしまった場合、妻は自分の老齢基礎年金
(70歳から繰り下げ受給していた場合は月額9万円強
に加え、繰り下げ前の夫の厚生年金の4分の3
(今回の例なら月額約7.5万円。自分の老齢基礎年金と合わせて月額約17万円。)
を受け取れるようになります。
単身者の必要月額は約14万円だそうですので、月額17万円受け取れれば妻としては安心だと思います。



自営業者単身者の場合は
ということで、一時払い個人年金保険で長生きリスク対策が有効なのは自営業者だと思います。
自営業者が65歳から老齢基礎年金を受け取る場合、近年は月額約6.5万円。70歳から繰り下げ受給をしても月額9万円強です。
単身者の必要月額は約14万円だそうですので、終身年金を月額5万円
(年金年額60万円)
くらい受け取れる一時払い個人年金保険に加入しておくと安心だと思います。

遺産を渡してあげたい親族がいる場合は
保証期間や保証額付きの終身年金を。
特にそのような親族がいなく自分で使い切りたい方は
保証期間や保証額なしの終身年金を選択するとよいと思います。
評価ランキングのとおり、保証期間なしプランを選択できる商品はほとんどありませんが・・・)



自営業家庭の夫婦の場合は
自営業家庭の夫婦が65歳から老齢基礎年金を受け取る場合は、夫婦合計で月額約13万円。夫婦ともに70歳から繰り下げ受給をしても月額約18.5万円です。
この場合は、夫婦どちらかが生存している限り年金を受け取り続けることができる夫婦年金が有効です。

例えば夫婦年金を月額5万円
(年金年額60万円)
くらい受け取れる一時払い個人年金保険に加入しておくと、夫婦の月収が
18.5万円→23.5万円
にUPします。
夫婦どちらか亡くなり単身者となってしまってからの月収も
9万円強→14万円強
となるので、心強いと思います。

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