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一時払い変額終身保険 評価ランキングと解説

記事更新日:2018.11.12

評価ランキング



解説

それでは続いて、契約時にすべての保険料を一括で払い込む
一時払い変額終身保険
について詳しく。
ういす。
例えば下記のような一時払い変額終身保険があったとする。


◆とある一時払い変額終身保険

被保険者:60歳男性のCさん
保険期間:終身(一生涯)
基本保険金額(死亡保険金の最低保証額):1,000万円
一時払い保険料:1,000万円

えーとこれは、契約時に1,000万円を払うと、その後はいつ亡くなってしまったとしても、遺族が最低でも1,000万円の死亡保険金を受け取れるという契約かな?
そうだね。
契約時に1,000万円もの大金を払える方なんてそうはいない。
1番多いのは退職金をもらったばかりの方だ。

このような一時払いの保険は銀行の窓口で主に販売されている。
高額な退職金が口座に振り込まれると銀行が顧客に勧めてくるわけだ。



「退職金を運用しませんか?」

「亡くなってしまった時には払った一時払い保険料と同額を最低でも受け取れるのですから元本割れはしません。」

「大きく増える可能性もあります!」



恐らくこんな感じでね。
うーん、こう言われると魅力的に聞こえて加入したくなりそうだなあ・・・。

で、実際のところどうなの?
率直に言うと、これもおすすめできる方はほとんどいないかな。

まず理由の1つは難しすぎるから
保険は難しいものが多いけど、その中でもトップクラスに難しいと思う。
私でも正確に理解しているかどうか怪しい商品がいくつもあった。


為替手数料為替リスク株式債券投資信託ETF信託報酬円高円安レバレッジ市場価格調整デリバティブ取引リフティングチャージ


少なくともこれらの用語を理解している方でないと、この保険を理解するのは難しいと思う。そしてこの保険に限ったことではないけれど、
自分が理解していない保険は絶対に加入しない方がよいと思う。
たしかに。あとから
「こんなはずじゃなかった」
なんてことになりかねないもんね。
そうだね。
そして理解した人であれば、この保険に入りたいと思う人はほとんどいないはず。
銀行でこのような保険に加入する方の多くは、退職金を増やしたいと思って加入するはずだ。その目的であればこの保険はおすすめできない。
手数料が純粋な投資信託と比較して高いからだっけ?
そうだね。
まず保険会社は、加入者から受け取った一時払い保険料から契約初期費用という名目の初期手数料を差し引き、残りで債券や投資信託を購入して運用していく。
この初期手数料がとても高く、一時払い保険料の3~10%程度もする。
ってことは、一時払い保険料が1,000万円だったとしたら、30~100万円程度も契約初期費用で差し引かれてしまうわけか。
そうだね。
自分でネット証券会社などで投資信託(インデックスファンド)を購入する時は、初期手数料は今やノーロード(無料)が当たり前なので、それと比べると本当に大きなロスだと思う。

ただこの初期手数料があまりに高額で批判を浴びたことから、近年は初期手数料無料の商品が多くなってきたように思う。
けれどそれはあくまで表向き。実際にはそのような商品でも、販売してくれた銀行などに保険会社は多額の報奨金を支払っているのでコストはかかっている。なのでそのような商品は、契約初期費用を「あり」と明記している商品に比べて、一般的に運用中の手数料が高くなっているんだ。
なるほど、初期費用分を運用益から捻出しようというわけか。
そうだね。

さて、近年の一時払い変額終身保険は、初期手数料を差し引いた運用資金をすべて投資信託に充てて運用するのではなく、
定額部分(債券で運用する部分)

変額部分(投資信託で運用する部分)
に分けて運用するものが多い。


一時払い定額終身保険
加入者が一時払い保険料を払う。

保険会社が初期手数料を差し引き残りを主に債券で運用する。
円建ての一時払い終身保険であれば日本国債外貨建て一時払い終身保険であれば外国債で運用する。
一時払い変額終身保険
加入者が一時払い保険料を払う。

保険会社が初期手数料を差し引き残りを定額部分変額部分に分ける。

定額部分債券で、変額部分投資信託でそれぞれ運用していく。


なるほど。
けどなんでこんな仕組みになってるのかな?


定額部分で元本を確保し、変額部分で上乗せ利益を狙うが・・・。

理由は明白で、このようにすることで一定期間後に解約をしても元本割れしないようになっているんだ。

一時払い変額終身保険は亡くなってしまった時には確かに元本割れしないけど、解約した時には元本割れの可能性がある。特に加入してから数年以内に解約すると5~10%程度は解約控除(解約手数料)がかかることが多いので、大きく元本割れしやすい。
けれどこのように定額部分を設けることで、10年や15年といった一定期間後に解約すれば最低でも元本と同額の解約返戻金を受け取れるので、元本割れしないようにできる。

例えば先ほどの一時払い保険料1,000万円の保険の場合。
初期手数料は考慮しないとして、1,000万円のうちの800万円定額部分200万円変額部分に分ける。
そして定額部分の800万円を、
「残存期間15年、利回り1.5%
の債券で運用する。
すると15年後には約1,000万円になる。
なるほど。定額部分の運用だけで、15年後には一時払い保険料と同額の1,000万円を作るわけか。
そうだね。
そして残りの変額部分200万円を投資信託で運用する。
投資信託は債券と異なり金利は固定されていないので、実際に何%で運用できるかは加入時にはわからないけど、仮に年利5%で運用できたとすると15年後には約420万円
年利1%でしか運用できなかったとすると15年後には約230万円だ。


定額部分の800万円債券で運用する
利回り1.5%で運用したとして15年後には約1,000万円になる
変額部分の200万円投資信託で運用する
◆年利1%でしか運用できなかった場合

15年後には230万円

定額部分と合計すると1,230万円

15年後に解約すれば解約返戻金1,230万円を受け取れる



◆年利5%で運用できた場合

15年後には420万円

定額部分と合計すると1,420万円

15年後に解約すれば解約返戻金1,420万円を受け取れる



なるほど。
定額部分の運用だけで確実に一時払い保険料と同額の1,000万円を確保し、変額部分で上乗せ利益を作るわけか。
そうだね。
元本と同額ではなく、元本を上回る額を確保するように作られている保険もある。
例えば元本の110%(今回の例なら1,100万円)を確保する保険もある。
なるほど。
こう見ると合理的でよい保険のようにも思うけど。
けどこんなにうまくいくもんなのかな?
定額部分に日本国債、変額部分に通常のインデックスファンドという正攻法な組み合わせでは、もはやかなり難しくなったと思う。
運用中も保険会社が手数料をかなり差し引く上、日本国債の金利はこちらのページのとおり、40年ものの超長期国債でも近年は1%程度まで低下してしまっているから。


そこで保険会社も近年は、正攻法では増やすことが難しいことから、定額部分を高金利な米国債オーストラリア国債で運用したり、変額部分をスマートベータレバレッジを採用した投資信託で運用する保険を販売しだしてきている。


外貨建て一時払い変額終身保険
↓↓
定額部分の運用に低金利な日本国債でなく、高金利な米国債オーストラリア国債を利用。
変額部分をスマートベータレバレッジを採用した投資信託で運用する一時払い変額終身保険
↓↓
少ない資金で高運用を狙う。


スマートベータって?
詳しく話すと長くなるけど、通常のインデックスファンドで使用されている指数
(=インデックス)
を改造し、より高い利益が出せるようにした指数のこと。
そしてスマートベータに連動するように運用される投資信託は
スマートベータ型投資信託などと呼ばれている。

過去のデータを基に、より高い利益が出せるように改造してあるので、当たり前だけど

「もしも過去にスマートベータで運用していた場合の成績」

は、通常のインデックスファンドの過去の成績よりも良いものになっている。
すごいじゃん。
いや、あくまで
過去なら良い成績を出せた指数
であって、今後実際に運用しても好成績になるかはわからない。

極端な例を言うと、過去5年間の平均打率は2割5分くらいだけど、巨人戦だけは3割を打ってきたバッターがいたとする。
平均打率がインデックス、巨人戦だけに絞った打率がスマートベータだ。

で、じゃあ来年からは巨人戦以外は出場しないようにすれば3割を打てるかっていうと?
そりゃわからないよね。
そうだね。
スマートベータも同じだ。
スマートベータ型投資信託は、本格的に運用され始めたのは2010年以降というまだまだ年数が浅いものだから、まだ評価はできないかな。


一時払い変額終身保険のパンフレットを見ると、


過去にもしも変額部分をスマートベータ型投資信託で運用していたとしたら、こんなに資産が増えました!


っていうシミュレーションが記載してあるのが目立った。
これを鵜呑みにしてしまうのは危険かなと思う。

それにもし今後も通常のインデックスファンドよりも良い成績を残せ年利10%近くを達成できたとしても、個人的にはそれほど魅力的ではないかな。というのも、そもそも私がNISAで購入している海外ETF(上場投資信託)は、長期間に渡って実際に運用されて年利8~10%近い成績を残しているから、それで十分かなと思うから。
たしかに。
1,000万円をこの保険でなく海外ETFの購入に全額充てて、もしも年利10%で運用できたら・・・。
えーと、1.1×1.1×・・・
15年後には4,400万円くらいになるじゃん!
夢があるなあ。
そうだね。
実際には分配金を受け取る度に税金を引かれてしまうので、そこまでは増えないと思うけど、その方法もいいと思う。
私が今もし手元に余裕資金が1,000万円あったらそうすると思うな。

けれど可能性は低いとはいえ、もしかしたら1,000万円を切って元本割れする可能性もある。

それを避けたいのであれば、この保険のように国債と投資信託に分けて運用してみるのもアリだと思う。私なら定額部分は自分で米国債を買い、変額部分は海外ETFを買うかな。


定額部分
一時払い変額終身保険の定額部分を米ドル建て(主に米国債)で運用した場合の積立利率は、適用期間10年の場合で1~1.5%(※1)

自分でネット証券会社で10年ものの米国債を購入すれば2~2.5%程度(※1)と明らかに高い。
変額部分
変額部分をスマートベータ型投資信託で運用する一時払い変額終身保険なら、通常のインデックスファンドを上回る成績を出し続けられる可能性あり。

自分でネット証券会社で海外ETFを購入すれば、そもそもインデックスファンドを上回る8~10%近い運用成績が期待できるのでこれで十分。

※海外ETFは元本保証商品ではないため購入の際は自己責任でお願いします。
※1 2018年2月現在の値。時期によって変動はしますが、自分で購入時のほうが大幅に高金利であることは間違いありません。


なるほど。自分でやったほうが好成績が期待できそうだね。
そうだね。
なのでこの難しい保険を理解できるくらいの方なら、ご自身で外国債や海外ETFなどを組み合わせて運用されることを推奨したい。


一応、 この保険も一時払い終身保険の一種なので、円建ての一時払い終身保険のページで解説している相続対策に利用できるといえばできる。なので相続対策目的であれば、この保険も人によっては検討価値があると思う。よって絶対悪ではないため評価を全社としたけど、個人的には相続対策で一時払い終身保険を利用するなら為替リスクのない円建の保険で十分だと思う。
相続対策は誰でも必要ではないしね。

ということで一時払い変額終身保険についてはここまで。
ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れさまでした~

直近の更新履歴

2019年
2/15
iDeCoの管理人の運用成績レポートを更新。
(一気にプラス運用に返り咲きました^^)
2/1
iDeCo投資信託プラン(信託報酬)の比較ページなどを更新。

※2018年11月よりSBI証券が開始した新プラン(セレクトプラン)で投資可能な商品を追記しました。
(T様、情報ありがとうございました。)
1/15
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