収入保障保険の一部一括受取でマイホームを購入

記事更新日:2017.11.25

年金月額を高めに設定しておけばマイホームも購入可能に

まずおさらいだけど、年金月額の推奨設定は下記のとおりだった。


◆主に夫の収入で家計が成り立っている家族の場合の推奨プラン
 (夫が平均的な年収400~500万くらいの場合)

設定項目 自営業者 会社員・公務員
持ち家なし 持ち家あり 持ち家なし 持ち家あり
年金月額の
推奨プラン
15~20万円 10~15万円 10~15万円 5~15万円


うん。持ち家(マイホーム)がない場合は、夫がもしも亡くなってしまった後も家賃の支払が続く分、持ち家がある人よりも年金月額を高めに設定しておくほうがよかったんだよね?
そうだね。年金月額を多めに受け取れるようにしておけば、家賃をカバーすることもできるようになるので安心だと思う。けれどやはりできればマイホームを購入したいと思う方も多いと思う。実は年金月額を5万円くらい高めに設定しておけば、マイホームの購入も多くの場合は可能になる。それを今日は見ていくよ。


夫が何歳で亡くなってしまったとしても、多くの場合はマイホームを購入可能

それでは具体例を山本さんの例で見ていきたいと思う。

◆家族構成

夫:35歳 会社員
妻:35歳 専業主婦
長男:6歳
次男:4歳


◆住居

賃貸マンション(家賃7万円)


◆夫が加入していた収入保障保険の契約内容

契約者と被保険者:夫
受取人:妻
年金月額:15万円
保険期間:65歳満了

※もしも夫が亡くなってしまった場合、夫が65歳になったであろう年(=妻が65歳になる年)まで、妻が毎月15万円を受け取れるという契約内容です。



この状態で夫が急死してしまった場合、まず妻は収入保障保険の保険金の受取方法を下記の中から選択する。


◆夫が35歳でもしも亡くなってしまった場合に選択できる受取方法
受取方法 概要
年金形式(全額分割) 年金月額15万円を30年間受け取り続ける。受取総額は5,400万円になる。
全額一括受取 一括で約4,350万円(※)を受け取る。(その後は1円ももらえない。)

※年金形式を選択時に受け取れる総額の約80%として試算。
一部一括受取 一括で●●万円、残りは年金月額▲▲万円を30年間受け取る。

【例】 一括で約1,450万円、残りは年金月額10万円を30年間受け取る。


なるほど、いろいろな受け取り方が選択できるんだね。
そうだね。
妻はあまり貯金がなかったので、一部一括受取を選択して、そのお金を葬式費用、身辺整理費用に充てたいと考えた。更にマイホームもこの機に購入したいと考えた。

葬儀代は高いところだと200万円といった額になってしまうけど、市民葬などを利用すれば50万円以内で収まるケースが多い。なのでここでは50万円としてみる。身辺整理代は人それぞれ変わってくるけど、ここでは100万円、マイホーム購入費用は1,850万円として計算してみる。


葬儀代:50万円
身辺整理費用:100万円
マイホーム購入費用:1,850万円
合計・・・2,000万円

ふむふむ。奥さんと子供2人が住む家なら1,850万円あれば大丈夫か。じゃあ2,000万円を一部一括受取して、残りは年金形式で受け取ることにしたわけだ。
そういうこと。妻が選択した受取方法は下の表のとおり。


◆妻が選択した受取方法
受取方法 概要
一部一括受取 一括で約2,000万円、残りは年金月額8万円を30年間受け取る。


なるほど、一部一括受取は便利だね。
そうだね。続いて夫が55歳で亡くなってしまった場合を見ていくよ。


◆夫が55歳でもしも亡くなってしまった場合に選択できる受取方法
受取方法 概要
年金形式(全額分割) 年金月額15万円を10年間受け取り続ける。受取総額は1,800万円になる。
全額一括受取 一括で約1,450万円(※)を受け取る。(その後は1円ももらえない。)

※年金形式を選択時に受け取れる総額の約80%として試算。
一部一括受取 一括で●●万円、残りは年金月額▲▲万円を10年間受け取る。

【例】 一括で約1,000万円、残りは年金月額5万円を10年間受け取る。


なるほど。夫が35歳で亡くなってしまった場合と比較すると、どの場合でも受取総額がだいぶ下がってしまっているね。
そうだね。それが収入保障保険の特徴だ。
夫が低年齢で亡くなった時ほど、つまり子供が幼いうちに亡くなってしまった時ほど、受取総額が大きくなる。言い換えると、高年齢で亡くなった時ほど、つまり子供が大きくなってから亡くなってしまった時ほど、受取総額が少なくなるようにできている。

つまりは合理的にできていると言えるし、その分、保険料も安くなっているんだ。
うーん、でも今回の例では夫が55歳で亡くなってしまった場合だと、全額一括受取を選択しても約1,450万円しか受け取れないんだよね?これではマイホームは買えないんじゃ?
いや、必ずしもそうではないと思う。
今回の例では夫が55歳でもしも亡くなってしまった場合、長男は26歳、次男は24歳になっている。つまりは自立している頃だと思う。
それであれば、妻は自分だけが住めるマイホームを買えばいいことになるので、1,450万円あれば十分購入可能だと思う。
1,450万円を全額一括受取してしまうと、その後はもう収入保障保険からは年金月額を受け取れなくなってしまうけど、もう子供が自立していれば妻はその後は自分の生活費だけを考えればいい。今回の例では夫が会社員だったので、妻は遺族厚生年金中高齢寡婦加算込)を月額10万円くらいを受け取れるようになる。マイホームを購入してしまえば家賃がかからないのだから、あとは少しパート収入などがあれば十分生活費はカバーできると思う。
なるほど。
今回のはあくまで参考例であり、契約内容や保険会社によって一部一括受取できる金額やその後の残りの年金月額が変わってくるけど、


年金月額を5万円くらい高めのプランにしておけば、一部一括受取でマイホームを購入することも多くの場合は可能になる


というのを押さえておいてもらえればと思う。

また、一部一括受取はどの保険でもできるわけではないので、夫がもしも亡くなってしまった場合にマイホームを購入したいと考えている方は、一部一括受取が可能な保険を選んでおくとよいと思う。
一部一括受取が可能な保険はこちら
なるほど。
次ページでは今までの話を踏まえて、推奨プランを整理していくよ。


ポイント

年金月額を5万円くらい高めのプランにしておけば、一部一括受取でマイホームを購入することも多くの場合は可能になる。
夫がもしも亡くなってしまった場合、マイホームを購入したいと考えている方は、一部一括受取が可能な保険を選んでおくことを推奨。
一部一括受取が可能な保険はこちら