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インフレと保険4
インフレに強い保険、弱い保険を検証

記事更新日:2018.7.25

無配当保険 < 配当付き保険

ショウ君、契約年齢や満期学資金額などの諸条件が同じだとした場合、A社とB社の学資保険ではどちらがインフレに強いと思う?


A社の学資保険 B社の学資保険
返戻率 110% 110%
配当 無配当 5年ごと利差配当付き


配当って確か保険会社からもらえるお金のことだったよね?ということはB社かな?
正解。
よっしゃ!けどなんで配当付きの保険がインフレに強いの?
それを簡単に説明していくよ。
まずは前提だけど、保険会社は加入者から集めた保険料を運用して増やそうとします。
まあ集めただけで何もしないんじゃもったいないもんね。どうやって増やそうとするの?
色々な運用方法を行っているけど、結局のところ主に国債で運用しているんだ。なので国債の長期金利上がると保険会社の運用成績は良くなり、逆に長期金利が下がると運用成績も悪くなるんだ。
まあそりゃ、銀行の定期預金とかでも金利が高いほうがたくさんお金が増えるもんね。
そうだね。
そしてその運用成績(実際の運用利率)が、契約時に保険会社が設定していた基準(予定利率)を上回り剰余金が生じた際、その一部(※)を加入者に還元するのが利差配当なんだ。
各社の決算情報剰余金処分案によると、70~80%程度を還元する会社が多いようです。


<例>

予定利率を1.5%に設定

実際には1.7%で運用できたので剰余金が生じた

剰余金の一部を配当(利差配当)として加入者に還元

なるほど、臨時ボーナスみたいでなんか嬉しいね!
じゃあ国債の長期金利が上がれば上がるほど、保険会社の運用成績も上がって配当も多くなるってことだね。
じゃあ国債の長期金利はどういう時に上がるの?
詳しくはここでは割愛するけど、一般的には好景気で経済が成長しインフレが起きると上昇するんだ。


好景気になり経済が成長

インフレ(物価上昇)が起きる

国債の長期金利が上昇する

保険会社の運用利率(運用成績)も上昇し、剰余金も多額になる

加入者は剰余金の一部を配当(利差配当)として受け取れる


理論上は、強いインフレになればなるほど多額の配当を受け取れるようになるので、配当付の保険はインフレに強いと言えるわけだ。
なるほど。


利率固定型 < 利率変動型 (積立利率変動型や予定利率変動型)

ではまたショウ君、契約年齢や保険金額などの諸条件が同じだとした場合、C社とD社の終身保険ではどちらがインフレに強いと思う?


C社の終身保険 D社の終身保険
終身保険の種類 低解約返戻金型終身保険
(無配当)
低解約返戻金型の
積立利率変動型終身保険
積立利率 固定型(※1) 変動型
配当 無配当 無配当(※2)
60歳解約時の返戻率 115% 115%
(最低保証利率で常時推移した場合)

※1 一般的に変動型と記載のないものは固定型です。
※2 積立利率変動型保険は後述のとおり配当付き保険と近い性質を既に持っているため、一般的に無配当です。


えーと、低解約返戻金型なのと無配当なのはどちらも同じだね。
違いは、C社は積立利率固定型なのに対し、D社は変動型か。
うーん、固定型のほうが響き的になんとなくガッチリして強そうだから、固定型かな??
ごめんブブー。正解は変動型なんだ。
ううむ・・・。で、なんで変動型のがインフレに強いの?
これはさっきの配当と同じ理屈なんだ。

積立利率固定型の保険は、保険会社の実際の運用成績が良くなろうが悪くなろうが、加入時に定められた利率(予定利率)で将来の解約返戻金などが計算される。なので
「何年後に解約したら解約返戻金がいくらになるか?」
も、加入時点で確定している。
それに対し積立利率変動型の保険は、実際の運用成績(運用利率)が予定利率を上回った場合、積立利率も連動して上昇する。


好景気になり経済が成長

インフレ(物価上昇)が起きる

国債の長期金利が上昇する

保険会社の運用利率(運用成績)も上昇し、それに連動して積立利率(※)も上昇する

将来の解約返戻金や保険金が増額する



※予定利率変動型保険の場合は予定利率が上昇します。
一方、積立利率変動型保険の場合は積立利率は上昇しますが、予定利率は積立利率の最低保証利率と同値のままで変動はしません。
ちょっと難しすぎますが、
「インフレが起きると将来の解約返戻金や保険金が増額する」
という本質は同じですので、積立利率変動型保険と予定利率変動型保険は同じ保険と考えてしまって問題ないと思います。
なるほど。
これも理論上は、強いインフレになればなるほど積立利率もUPし、将来の解約返戻金や保険金も増額するということだね。
そうだね。なので利率変動型の保険はインフレに強いと言えるわけだ。
なるほど。しかしほんとに「インフレに強い理由」が配当付の保険とそっくりだね。
そうだね。配当の受取方法には、


・現金で毎年受け取ってしまう方法
・保険料と相殺する方法


など色々あるけど、すぐには受け取らずに据え置いて、将来解約返戻金や保険金を受け取る時に配当分も合算して受け取るという据置配当(すえおきはいとう)が今は主流だと思う。据置配当だと結果的に解約返戻金などが増額することになるので、下の表のとおりますますソックリになる。


配当付き保険
好景気になり経済が成長

インフレ(物価上昇)が起きる

国債の長期金利が上昇する

保険会社の運用利率(運用成績)も上昇し、剰余金が生じる

加入者は剰余金を配当(利差配当)として受け取れるが、すぐには受け取らずに据え置き、解約返戻金などを受け取る時に合算して受け取る据置配当を選択

将来の解約返戻金や保険金が増額する
積立利率変動型保険
好景気になり経済が成長

インフレ(物価上昇)が起きる

国債の長期金利が上昇する

保険会社の運用利率(運用成績)も上昇しそれに連動して積立利率も上昇する

将来の解約返戻金や保険金が増額する


なるほど、最終結果が全く同じだ。
そうだね。なので


終身保険(配当付き)

積立利率変動型終身保険


は、ほぼイコール。


低解約返戻金型終身保険(配当付)

低解約返戻金型の積立利率変動型終身保険


もほぼ同じ保険(※)と考えてしまって大丈夫だと思う。
実際に同じ保険会社が配当付きと積立利率変動型の2種類の保険を販売している場合は、保険料も同じくらいの水準になっているんだ。


※実際には積立金の運用方針などに多少の差があります。積立利率変動型のほうがどちらかというと保守的で、プラス運用を狙いにいくよりもマイナス運用を避けるアセット・ライアビリティ・マネージメント(ALM)という手法が取られることが多いようです。
なるほど。


その他が同じ条件なら、返戻率が低い保険 < 高い保険

ではまたショウ君、契約年齢や学資金額などの諸条件が同じだとした場合、E社とF社の学資保険ではどちらがインフレに強いと思う?


E社の学資保険 F社の学資保険
18歳で満期学資金を
受け取った時の返戻率
105% 110%
配当 配当付き 配当付き


どちらも配当付きか。それなら返戻率が高いほうかな。同じ条件なら返戻率が高い保険のほうが貯蓄力が高いってことだろうから・・・。
そうだね、正解。
これはまあ説明するまでもないと思うけど、そもそも貯蓄力の高い保険のほうがインフレには強い。
マイナス金利が導入されるなどし市場金利がまさに底辺まで落ちてしまった2017年以降は、終身保険学資保険の運用利率はよいものでも0.5~1%くらいだ。これらの保険だと年1%くらいまでのインフレに対してなら大きく負けることはないけど、それ以上になってしまうと大きくインフレ負けしてしまう。
なるほど。
ということで次のページでこれまでのまとめを。

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