【サイト内検索】

税金6 専業主婦の妻を保険料負担者にする時の注意点2

記事更新日:2017.11.25

夫から妻に保険料相当額を贈与したことにすればOK

さて、前回の続きだ。
保険料を妻名義の口座から支払っていたとしても、


「妻は自分の口座で夫のお金を管理していただけで、保険料を実質負担していたのは夫なはずだから、保険料負担者は夫だ」


と税務署が判断してしまうと、保険金を受け取る時の税金が高額になってしまうっていう話だったよね?
そうだね。それを回避する方法がある。

妻は
自分の口座で管理している夫のお金で保険料を支払っていた
のではなく、
夫から保険料相当額を贈与され、自分のものになったお金で保険料を支払っていた
ということにすればいいんだ。
贈与税は110万円までは非課税なので、年間の保険料相当額が110万円以内であれば贈与時には税金はかからない。
なるほどなあ・・・。
そうすれば、妻のお金で保険料が支払われていたことになるから、保険料負担者も妻になるわけか。
けど、保険料の支払に使われたお金が夫のお金だったのか、夫から贈与された妻のお金だったのかなんて、税務署はどうやって判断するの?
そうだね。そこが重要なんだ。
税務署に、


「保険料の支払に使われたお金は夫から贈与された妻のもの。よって保険料負担者も妻だった」


と認めさせる必要がある。
そのためには、下記2つを行っておく必要がある。


①夫の口座から妻の口座に、保険料以上のお金を毎年振り込む。

②夫の年末調整や確定申告をする際、妻の保険の保険料控除は受けないようにする。

むむ、詳しく詳しく。
まず①。
面倒でも夫の口座から妻の口座に銀行振り込みをして、お金を渡すようにする。そうすれば贈与したという証拠が残る。例えば年間の保険料が3万円の保険の場合であれば、3万円以上を振り込むようにすること。
直接お金を手渡しするのはNGってことね。
そういうこと。

次に②。
毎年、年末調整時期より少し前(10月頃)に、保険会社から生命保険料控除証明書が郵送で届く。それを年末調整や確定申告をする際に提出すると、税金が安くなるのは覚えているかな?
生命保険料控除ってやつだよね?
そうだね。いくら節税できるかは税金4 生命保険料控除についてを参照してほしい。

で、この控除は保険料負担者のみが受けられる。逆に言えば、
この控除を受けた人が保険料負担者だとみなされる
わけだ。
よって、今回の例の場合、夫が控除を受けてしまうと
【保険料負担者=夫】
とみなされてしまうため、夫が控除を受けないようにしたほうがよいと思う。
なるほど。でも夫が控除を受けないとなると誰が受けるの?妻は専業主婦でもともと税金を納める必要がないから、控除を受けても意味ないよね?
そうだね。今回の例の場合は、残念ながら控除を受けられる人はいないということになる。
けれど、控除を受けて節税するよりも、いざ保険金を受け取ることになった時に割高な所得税を回避できたほうが、金額的には圧倒的にメリットが大きい。なので少しもったいないけど控除は捨ててしまったほうがよいと思う。
なるほど。
今回の話は以上。難しかったと思うけど、重要なことなのでぜひ実践してもらえたらと思う。
ういす。お疲れさまでした~

直近の更新履歴

2021年
4/19
iDeCoの管理人の運用成績レポートを更新。
1/3
iDeCoの管理人の運用成績レポートを更新。


管理人作成の他のサイト

格安SIM(MVNO)デビューガイド
大手3社(docomo、au、ソフトバンク)から格安SIMに乗り換える方法などを紹介しています。
スマホ代を節約したい方はぜひアクセスしてみて下さい。

Paloalto PCNSE 学習備忘録
このページのトップへ戻る▲