【収入保障保険の解説4】年金月額はいくらにすべきか?
記事更新日:2024.6.16
Youtube版はこちら現在の生活レベルを維持できる年金月額は?
今日は収入保障保険の年金月額はいくらにすればよいか?について見ていくよ。 | |
ういす。 | |
結論からいうと私のおすすめプランは下記の通り。 |
◆主に夫の収入で家計が成り立っている家族の場合の推奨プラン
※夫が平均的な年収400~500万円くらいの場合
自営業者 | 会社員・公務員 | |||
持ち家なし | 持ち家あり | 持ち家なし | 持ち家あり | |
年金月額の 推奨プラン |
15~20万円 | 10~15万円 | 10~15万円 | 5~10万円 |
んー、ということは、例えば夫が会社員で持ち家がない場合だったら、 被保険者:夫 受取人:妻 年金月額:10~15万円 というプランにすればよいということだね。 この額が推奨なのはなんでなのかな? |
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それは、このように加入しておけば、 夫がもしも亡くなってしまったとしても、元の生活レベルを維持することがほぼ可能になるから なんだ。 まず、夫がもしも亡くなってしまった場合、遺族は国から遺族年金を受け取り続けることができるようになる。いくら受け取れるかは下の表のとおり。 |
◆遺族年金(月額)の目安
子の数 | 自営業者 (遺族基礎年金) |
会社員・公務員 (遺族基礎年金+遺族厚生年金) |
1人 | 約8.5万円 | 約13.5万円 |
2人 | 約10.5万円 | 約15.5万円 |
3人 | 約11万円 | 約16万円 |
※金額はその年によって多少増減します。
※遺族厚生年金は夫の生前の年収などによって金額が変動しますが、上の表は夫が年収420万円、月収35万円くらいだった場合。
えーと、まず、遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金ってのがあるのかな? | |
そうだね。 自営業者は遺族基礎年金だけを受け取れる。 会社員公務員は遺族基礎年金だけでなく遺族厚生年金も受け取れる分、月額5万円くらい多く受け取れるようになっている。 |
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なるほど。これっていつまで受け取れるの? | |
遺族基礎年金は、平たくいうと、1番下の子が高校3年の3月まで。 (正式には18歳になった年度の3月31日まで。障害等級1~2級の場合は19歳末まで。) 遺族厚生年金は一般的には一生涯受け取れる。 (実際には受け取れないケースもありますが、子育て中だった場合は受け取れると考えてしまって大丈夫です。) |
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高校までってことは、大学以降は受け取れないということか。 それもどうかと思うし、そもそも額が少なくない? こんな月10~15万円くらいで妻子で生活しろなんて・・・。 |
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そうだね。明らかに少ないと思う。 特にね。 子供が1人の場合と2人の場合の差額がたったの月額2万円。 子供が2人の場合と3人の場合の差額は月額5,000円。 私も子育て中の親だけど、こんな額で子供の食費とか賄えるわけない。 国は子育てナメてるのかな?と思うよ。 |
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たしかに、月5,000円だけで3人目はなんとかしろってことなのかな。これじゃ少子化になるわけだね。 | |
そうだね。 遺族年金がもっとしっかりしていれば、保険なんてそもそも必要ないわけだ。 |
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なるほどね。じゃあ実際は、遺族年金が少なくて頼りないから、足りない分を補うために保険が必要ということか。 | |
そういうことだね。 収入保障保険から受け取る年金月額で遺族年金を補えばよい・・・。 というより、補うしかないわけだ。 いくら補えばよいかというのが、繰り返しになるけど、下の表のとおり。 |
◆主に夫の収入で家計が成り立っている家族の場合の推奨プラン
※夫が平均的な年収400~500万円くらいの場合
自営業者 | 会社員・公務員 | |||
持ち家なし | 持ち家あり | 持ち家なし | 持ち家あり | |
年金月額の 推奨プラン |
15~20万円 | 10~15万円 | 10~15万円 | 5~10万円 |
会社員公務員は、自営業者の方より推奨額が5万円低くなっているのは、さっきの遺族厚生年金5万円の分だね。 | |
そうだね。 | |
持ち家ありの人は、持ち家なしの人より、推奨額が5万円低くなっているのは? | |
持ち家ありの場合は、家賃の支払いが必要ない分、5万円低くても問題ないケースが多いからです。主に夫の収入で生計を立てていた家庭の場合、持ち家のローンも夫が亡くなった場合は消滅するケースが多いと思うので、以後はローンの支払いなしに持ち家に住み続けられるからね。 | |
なるほど。 そうすると、遺族年金と収入保障保険から受け取れる年金月額を合わせるとこんな感じだね。 |
◆夫が亡くなってしまった後の収入
自営業者 | 会社員・公務員 | |||
持ち家なし | 持ち家あり | 持ち家なし | 持ち家あり | |
年金月額の 推奨プラン |
15~20万円 | 10~15万円 | 10~15万円 | 5~10万円 |
遺族年金 | 10万円前後 | 15万円前後 | ||
合計月収 | 25~30万円 | 20~25万円 | 25~30万円 | 20~25万円 |
合計月収を見ると、夫の生前の収入 (年収420万年とした場合で月収35万円) と比べるとだいぶ少ない気がするけど大丈夫なのかな? |
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これは大丈夫なケースがほとんどなんだ。 夫の月収からは税金がしっかり引かれてしまっていたけど、遺族年金は非課税だし、収入保障保険から受け取れる年金月額もほぼ非課税と考えてしまって大丈夫。それに夫がもしも亡くなってしまった場合は、夫自身の生活費もかからなくなる。これらを考慮すると、上の表の合計月収でも、それまでの生活レベルを維持できるケースがほとんどなんだ。 なのでこの推奨プランを目安にして、あとは予算や価値観に応じて額を調整してもらえればと思います。 |
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なるほど。 ちなみに先生は年金月額いくらの収入保障保険に加入しているの? |
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15万円です。 私は持ち家ありの会社員なので推奨額は5~10万円だけど、気持ち多めにしたんだ。自分がもしも亡くなってしまった場合、今の生活レベルよりはラクをしてほしいと思って。 |
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なるほど。 |
年金月額のプラン変更は可能?
一般的に収入保障保険に加入後は、年金月額を増額するプラン変更はできないけど、減額するプラン変更は可能なんだ。なので例えばだけど、収入保障保険に加入後に持ち家を購入した場合に、年金月額15万円プランから10万円プランに減額してもらうというのは可能なんだ。 ※一般的に増額したい場合は、もう1つ別の契約をするか、今の契約をやめて別の契約をするしかないです。 |
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なるほど。 | |
それでは長くなってしまったけど今回の話はここまで。 次回は、最低支払保証期間はどう設定すべきか?について見ていくよ。 |