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インフレと保険2 インフレ(物価の上昇)が起きると何が問題か?

記事更新日:2018.10.5

保険でお金を増やしても得にならなくなってしまう

例えばAさんが下記の学資保険に加入したとしよう。

加入時の子供の年齢:0歳
18年間で払う保険料総額:100万円
18歳で満期になった時に受け取れる満期金:110万円

ふむふむ。100万円払って110万円が受け取れるんだから、10万円も得になってるね!
そうだね。
ところが満期までの18年間で、もし10%のインフレ(物価上昇)が起きてしまうと、10万円増えても得にはならないことになってしまう。
なんで?
例えば10%のインフレが起きて、ラーメン1杯の値段が500円から550円
(10%値上げ)になったとする。
そうすると下の表のようになる。


学資保険加入時に100万円でラーメン(500円)を何杯買えるか?
2,000杯
18年後、満期金110万円を受け取った。これでラーメンが何杯買えるか?
インフレが起きず、18年後もラーメン一杯500円だった場合

2,200杯


10%のインフレが起き、18年後のラーメン一杯は550円になってしまった場合

2,000杯(増えていない!)


うわ!インフレが起きると額面上は10万円増えてるけど、買えるラーメンの杯数が変わらなくなっちゃってる。
これじゃ全然得になってないじゃん・・・。
そういうこと。貯蓄型保険に加入する意味も薄れてしまう。
なるほどね。けどそんなインフレなんてこれから起こる可能性あるの?僕の好きなお菓子とかジュースは、僕が幼稚園生くらいの頃から全く値段が変わっていないけど・・・。
そこがみんな気になっているとこだよね。


管理人個人の見解としては、インフレは起こらないと予想

未来のことは誰にもわからないので、インフレが今後起きるかどうかはもちろん誰にもわからない。けれど予想としては、「起きる」という人もいれば「起きない」という人もいる。
先生はどっち派なの?
私は「起きない」「起きたとしてもわずか」だと思っている。
なんで?
経済予測は難しいので話半分に聞いてほしいけど、下の表を見てほしい。


1960年頃 1990年代 2010年代
あんパン 12円 120円 120円
ジュース1缶 50円 120円 130円
JR初乗り運賃 10円 130円 140円
はがき 5円 50円 62円
公務員の初任給 12,000円 190,000円 209,000円


1960年から1990年代にかけてはすごく物価が上昇しているけど、90年代から2010年代までの約20年ではほとんど物価が上昇していない。
つまり、1970年代~1980年代の高度成長期には物価がどんどん上昇していった
(=インフレが起きていた)
けど、1990年代初頭にバブルが崩壊して以降はほとんど上昇しなくなっている。
全体を見ると少し上昇しているようにも感じるけど、これも物価が上昇したのではなく消費税分が上乗せされた影響が大きいと思う。

日本は昔のような成長期をもう一度迎えることは残念ながらないと思うし、この状況でまた物価が大幅に上昇をしだすとは到底思えない。
なるほど、僕も先生の考えに同感だなあ。
あんパンはこれから20年後も今と同じ120円くらいだと思うし、ジュース1缶も130円くらいのままだと思うなあ。
そうだね。
ただ決めつけはよくない。なぜなら、政府と日本銀行はインフレを起こそうとしているからだ。


政府と日銀はインフレを起こそうとしている

なんでインフレを起こそうとしているの?
ひとことで言えばデフレ脱却のためだ。
ただこの辺りを語りだすとキリがないので、申し訳ないけど詳細を知りたい方は日本銀行のHPを参照してほしい。

取り急ぎここで重要なのは、政府と日銀が本気だってこと。
安倍政権と黒田日銀はインフレ率2%を目標とした政策「アベノミクス」を実施中だ。私はインフレ2%はまず無理だと予想しているし、経済学者の中にも

「日銀の2%のインフレを起こそうという政策は失敗する」

と予想する声も多いけど、政府と日銀が本気なら
「起こる可能性もある」
と考えて保険選びも検討したほうがよいと思う。
2%は無理だとしても、1%くらいならあり得るとも思うしね。


◆2018.10.5追記
本ページを当初作成した2014年頃は上記のように考えていました。
そしてその後どうなったかというと、やはり2018年現在まで2%は達成できずにいますが、1%程度のインフレは続いています。

うーん、じゃあ具体的にどう検討すればいいのかな?
例えば、学資保険ならせいぜい18年後くらいの未来に向けての貯金なので、仮にインフレが起きたとしても比較的影響は少ないと思う。
けれど、終身保険個人年金保険で老後に向けて貯金をする場合などは、30~40年後の未来を考慮しなければいけない。40年もあれば物価が倍になってしまっているかもしれない。そうなると影響はとても大きくなる。
そのため、「そうなる可能性もある」と考慮した保険の選び方が重要になる。
なるほどね。じゃあ長期モノは注意ってことだね。
ザックリ言ってしまえばそうだね。
老後に向けての貯蓄方法と保険選び
では、インフレになる可能性も考慮した選び方を紹介しているのでよかったら参照してほしい。
ういす。
それでは
次のページ(年2%のインフレが続くと学資保険や終身保険はどうなるか?)
へ。

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