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旧三井生命アカウント型保険
ザ・ベクトル&ベクトルX 評価と見直し方法

記事更新日:2018.6.25


商品名 評価 販売時期 主契約 保険種類 リンク
ベクトルX 2007~2016年 利率変動型新積立保険 アカウント型保険 発売告知
ザ・ベクトル 2001~2007年 利率変動型積立保険 アカウント型保険


評価コメント

ザ・ベクトル
は、2001年に発売された旧三井生命の旧主力商品です。
主契約(必ず契約しなければいけない部分)は
利率変動型積立保険
という積立貯金のような部分になっています。
そしてそれに定期保険医療保険などの保険が山ほど特約でセットになったプランを、保険会社はおすすめしてきていました。


ベクトルX
は、ザ・ベクトルをリニューアル発売したものです。2016年に後継の主力商品「大樹セレクト」が発売されるまで販売されていました。
主契約は
利率変動型新積立保険
という積立貯金のような部分になっています。
そしてそれに定期保険医療保険などの保険が山ほど特約でセットになったプランを、保険会社はおすすめしてきていました。


つまりどちらも、積立貯金のような部分
(いわゆるアカウント部分
が主契約になっているためアカウント型保険に分類できる保険です。
主契約の名称が、
利率変動型積立保険

利率変動型新積立保険
で少しだけ異なりますが、積立金の引出手数料などが少し異なるだけで大きな違いはありません。
また色々な保険が山ほど特約でセットになったプランを保険会社がおすすめしてくる点も変わっていません。
そしてセット売りにすることでうやむやにしようとしているのかもしれませんが、それぞれの保険の保険料が他社と比較してとても高いです。これは三井生命だけではないですが、大手会社は人件費などの経費がとても高いため、必然的に保険料が割高な保険ばかりなのです。例えばセットの中に組み込まれることの多い定期保険は、評価ランキングのとおり安い会社の2倍以上の高い保険料です。

そのためもしも加入してしまっている場合は早急な見直しをおすすめします。



見直し方法1 特約について

ベクトルXの発売告知にあるモデルプランを基に、私だったらどう見直すか?
というのを見ていきたいと思います。




保障内容 保険期間
保険料払込期間
主契約 利率変動型新積立保険(アカウント部分)積立額:月1,000円
特約 生活保障特約 年金額120万円 60歳
ワイドディフェンス特約A 保険金300万円 10年更新 or 終身
護臓ろっぷ特約 保険金50万円 10年更新 or 終身
総合入院特約 日額10,000円
生活習慣病入院特約 日額5,000円
ガン入院特約 日額5,000円
通院給付特約 日額3,000円
特定損傷特約 保険金5万円
10年更新 or 終身

※特定損傷特約は
10年更新のみ
楽々名人(保険料払込免除特約)


◆上記プラン時の月払保険料
※③④⑤を10年更新(10年ごとに保険料が上がる)にした場合

30歳男性:13,333円
40歳男性:16,266円
50歳男性:23,347円



このとおりアカウント部分を軸に、たくさんの特約がセット売りになっています。そして一部の保険以外は10年更新型のため、10年毎に自動更新する度に保険料が値上がりしていき、一生涯では何百万円~何千万円という財産を吸い取られてしまいます。
③④⑤は終身
(保険料は上がらず一生涯払い続ける。保障は一生涯続く。)
にすることで10年毎に保険料が急上昇していくことを抑えることもできますが、一生涯では何百万円~何千万円という財産を吸い取られてしまうことには変わりありません。
そしてそれだけ払っても、特約部分の保険はすべて掛け捨てタイプのため将来戻ってくるお金はわずかです。ですのでなるべく早急に見直しすべきです。
30歳で加入し40歳の更新のタイミングを迎えた時、もし私ならどう見直すか?
という視点でみていきます。


特約から見ていきます。


生活保障特約
は、亡くなってしまったり高度障害状態となってしまった時に年金を受け取れるようになる保険です。今回は
「年金額120万円、年金支払対象期間60歳
のため、毎年120万円を被保険者が60歳になったであろう年まで遺族が受け取り可能です。これはいわゆる収入保障保険ですね。
ということで私なら収入保障保険評価ランキング上位の保険を新たに契約し、新しい保険の保障が開始したらこの特約は解約します。


ワイドディフェンス特約A
は、亡くなってしまったり、3大疾病
(がん、心筋梗塞、脳卒中)
で所定の状態となってしまったり、要介護2相当以上となってしまった時などに保険金
(今回は300万円)
を受け取れる特約です。ただし受け取れるのはいずれか1回のみです。特定疾病保障保険をアレンジしたような特約ですね。
私は心筋梗塞と脳卒中の保障は必要性が低いと考えています。
(理由はこちら
また要介護状態となってしまった時のための保険も必要性が低いと考えています。理由は就業不能保険の必要性が低いと考えている理由と同じです。
よってこの特約も私なら即時解約します。
がんの保障だけはほしいですので、がん保険に未加入でしたらこの機に加入します。その場合はがん保険の保障が開始してからワイドディフェンス特約は解約します。先にこの特約を解約し、がん保険の保障が始まる前にがんと診断されてしまうと何も受け取れなくなってしまいますので・・・。
がん保険は契約してから3ヶ月くらい経過しないと保障が開始されないため注意して下さい。


護臓ろっぷ特約
は、
心臓、肺、脾臓、肝臓、腎臓、小腸、大腸、胃、胆のう、膀胱、膵臓
の11臓器の治療のために、切除・移植手術を受けた時に保険金
(今回は50万円)
を受け取れる特約です。
五臓六腑には膵臓は含まれませんが、この特約には含まれています。逆に五臓六腑に含まれる三焦(さんしょう)はこの特約には含まれていません。まあ三焦なんて聞いたこともなかったですが・・・。
特に必要性も魅力も感じない特約ですので私なら即時解約します。


総合入院特約・がん入院特約など
は、ケガや病気で治療を受けた時に給付金を受け取れる特約の集合体です。
私なら医療保険評価ランキング上位の医療保険がん保険評価ランキング上位のがん保険を新たに契約し、新しい保険の保障が開始したらこれらの特約はまとめて解約します。繰り返しになりますが、がん保険は契約してから3ヶ月くらい経過しないと保障が開始されないため注意して下さい。


楽々名人
は、3大疾病で所定の状態になってしまったときなどに、以後の保険料の払込が免除になる特約です。他の特約をすべて解約すれば自然と消滅します。



このようにして最終的には特約は全解約を目指します。


見直し方法2 主契約のアカウント部分について

いよいよ主契約のアカウント部分です。
これは既述のとおりただの積立貯金のようなものです。今回のモデルプランでは毎月1,000円ずつ積立貯金をしていく感じです。

そして見直しですが、私なら特約の整理が終わったら特約も主契約もすべて解約します。
解約すると主契約のアカウント部分に積み立てていたお金(積立金)を受け取れます。といっても、多くの方が毎月1,000円くらいを積み立てる契約のようですから、受取額もそこまで多くはないと思います。

また加入してから短期間のうちに解約する場合は、主契約に払い込んだ額よりも少ない積立金しか受け取れない可能性があります。けれどそうなってしまっても損失額はそれほど大きくないと思いますし、私なら三井生命との関係を早く解消するためにも早めの解約を優先します。


最後に

いかがだったでしょうか?
ここまで見てきた見直し方法はあくまで個人的な見解によるものですので、誰にとっても正解という方法ではもちろんないと思いますが、よかったら参考にしてもらえればと思います。
それでは最後にいくつかポイントを。



◆ポイント1 解約は新しい保険の保障が開始してから

他社の新しい保険に加入し既存の保険を解約する場合は、必ず新しい保険の保障が開始されてから解約するようにして下さい。そうでないと保障がない期間(無保険期間)ができてしまいます。



◆ポイント2 無理にたくさんの保険に加入しないように

保険の見直しについて相談を受けていると、何もかも気にしてしまって色々な保険に加入しすぎている方をよくみます。
例えばこの保険にしても、特約てんこもりのモデルプランに加入されている方が見直しをしようとすると、

「たくさんある特約を大幅に減らすのは怖い」

となってしまう方がいます。

けれど私は、
保険は無理のない範囲で加入する
のが何よりも大切だと思います。何もかも気にして色々な保険に加入しすぎてしまうと

「保険には完璧に加入していたけれど、そのせいで子供の学費が準備できなかった。」

「マイホームを買うことができなかった。」

「ローンの返済が厳しくなってしまった。」

「老後に向けての貯蓄ができなかった。」

といった事態になりかねないからです。それでは本末転倒ですから・・・。



◆ポイント3 健康上の理由などにより他社へ乗り換えが難しい場合は

健康上の理由で他社の保険に加入し直すことが難しい場合は必要な特約だけを残し、その他の特約はなるべく解約して保険料を安くすることをおすすめします。
状況にもよりますが、今回の例で私なら

生活保障特約

ワイドディフェンス特約A

楽々名人

だけ残し、その他の特約は解約すると思います。
主契約のアカウント部分も解約したいですが、これを解約してしまうと特約もすべて消滅してしまうため、やむをえず残します。


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