はなさく生命 はなさく一時金 評価
記事作成日:2019.10.26
評価データ
商品名 | はなさく一時金 | |
総合評価 | ||
更新タイプ | 主契約 | 終身型 |
先進医療特約 | 終身型 | |
がん診断給付金 ※1 |
給付回数 | 無制限 |
2回目以降の 給付条件 |
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上皮内がんの保障 | 悪性新生物と同等 |
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がん診断時に以後の 保険料払込免除 |
あり(有料) ※上皮内がんも対象 |
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パンフレット | ・2019年10月版 | |
契約のしおり約款 | ・2019年10月版 | |
リンク | ・公式サイト ・発売告知(PDF) ・がん保険評価ランキング ・がん保険の選び方の結論 |
※1 この保険では「特定疾病一時給付金」という名称
評価コメント(短評)
はなさく一時金 (特定疾病一時給付保険) は、がんをはじめとする3大疾病 (がん、心疾患、脳血管疾患) or 8大疾病 (3大疾病+糖尿病などの5疾病) で所定の状態となってしまったときに、一時金を受け取れる保険です。例えば一時金50万円プランに加入していたら50万円を受け取れます。 このようないくつかの重大疾病時にまとまった額の一時金を受け取れる保険が、近年徐々に増えていっています。例えば 朝日生命の「スマイルセブンSuper」 や メディケア生命の「メディフィットPlus」 などがあります。 では、この「はなさく一時金」と上記の保険を比較するとどうか? 私はこのタイプの保険は実質的にはがん保険に近い保険だと思いますので、 「がん保険として評価したときにどうか?」 を重視して評価しています。 その結果、はなさく一時金よりも朝日生命「スマイルセブンSuper」のほうが、保障内容や保険料などを総合的に評価すると上だと思います。 そのため、 「がんの保障をメインに、その他の重疾病の保障も少しほしい。」 という場合は、 朝日生命の「スマイルセブンSuper」 をおすすめいたします。 |
保障内容の解説
以下の参考プランを基に詳しく見ていきます。 |
◆はなさく一時金の参考プラン
特定疾病一時給付金 の保障範囲 |
3大疾病保障型 |
特定疾病一時給付金 | 50万円 |
先進医療特約 | 付加 |
3大疾病保険料払込免除特約 | 付加 |
月払保険料 | 30歳男性:1,520円 30歳女性:1,471円 |
これは30歳で加入し、保険料を毎月1,520円(男性)or 1,471円(女性)ずつ、一生涯払っていくプランです。保障も一生涯続きますので、給付要件に該当すればいつでも給付金を受け取れます。配当も解約返戻金もないため完全に掛け捨ての保険です。 保障内容について詳しくみていきます。 |
特定疾病一時給付金
特定疾病一時給付金 は、特定の疾病で所定の状態となってしまった時に受け取れる給付金です。 はなさく一時金における特定の疾病は下の表のとおり、 3大疾病保障型 と 特定8大疾病・臓器移植保障型 の2つのタイプがあります。 |
3大疾病保障型 |
・がん ・心疾患 ・脳血管疾患 |
特定8大疾病・臓器移植保障型 |
・がん ・心疾患 ・脳血管疾患 ・肝硬変 ・慢性膵炎 ・慢性腎不全 ・糖尿病 ・高血圧性疾患に関連する動脈疾患 |
両者ともに ・がん ・心疾患 ・脳血管疾患 の3つは含まれます。 特定8大疾病・臓器移植保障型はこの3つに加え、糖尿病などの5疾病も保障されます。また臓器移植を受けたときにも給付金を受け取れるようになっています。 今回の参考プランは3大疾病保障型でしたので、3大疾病の保障内容について詳しくみていきます。 ◆がん がんの場合は、給付要件に該当する限り、1年に1回を限度に何度でも一時金を受取可能です。ただし初回と2回目以降では給付要件が異なります。 初回の給付要件は「がん診断」です。がんと診断されてしまったときは無条件に受け取れます。 2回目以降の給付要件は「入院」です。がんの治療のために1日でも入院すれば受け取れます。ですから例えば、今回の参考プランに加入していた方がガンと診断され、診断から1年経過時点でも残念ながらまだ入院治療中だった場合は、診断時にまず50万円を受け取り、1年経過時にも再度50万円を受け取れます。 ここで気を付けなければいけないのが、2回目以降は入院が条件になっていることです。がんの治療は通院治療が増えています。しかしこのはなさく一時金の場合は、通院治療だけでは2回目以降の一時金を受け取れません。 参考リンク:2回目以降の給付条件の比較 また、がんはがんでも、ステージ0の超初期のがんは上皮内がんや上皮内新生物。ステージ1以上のがんは悪性新生物と言われます。がん保険は悪性新生物と上皮内がんで給付額に差がある商品が多いですが、はなさく一時金は両者ともに同額です。 ◆心疾患 心疾患は下記①②の2つに大きく分けられます。 ①急性心筋梗塞 ②急性心筋梗塞以外の心疾患(狭心症など) はなさく一時金は両者ともに保障対象です。ただし要件が少し異なります。 ①のほうが要件が緩くなっており、1日でも入院するか所定の手術を受ければ一時金を受け取れます。 ②は20日間の継続入院or所定の手術が要件です。 ◆脳血管疾患 脳血管疾患も下記①②の2つに大きく分けられます。 ①脳卒中 ②脳卒中以外の脳血管疾患 (脳梗塞に至らなかった脳動脈狭窄など) はなさく一時金はこちらも両者ともに保障対象です。ただし要件が少し異なります。 ①のほうが要件が緩くなっており、1日でも入院するか所定の手術を受ければ一時金を受け取れます。 ②は20日間の継続入院or所定の手術が要件です。 |
先進医療特約
先進医療特約 は、先進医療を受けたときに給付金を受け取れる特約です。 先進医療の中には技術料が何百万円もするものもありますが、この特約をつけておけば技術料と同額の給付金を受け取れるようになります。他社の保険の場合は、技術料を上回る額を受け取れるものも多いですが、はなさく一時金の場合は技術料と同額給付です。 |
3大疾病保険料払込免除特約
3大疾病保険料払込免除特約 は、3大疾病で所定の状態となってしまったときに、以後の保険料の支払が免除になる特約です。 所定の状態は、上記の特定疾病一時給付金の給付要件と同じです。つまり、がんであれば診断。心疾患と脳血管疾患は、所定の日数の入院or所定の手術を受けた場合に免除になります。 |
はなさく一時金とスマイルセブンSuperの比較
はなさく生命 はなさく一時金 |
朝日生命 スマイルセブンSuper |
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契約内容 | 特定疾病一時給付金:50万円 先進医療特約:あり 3大疾病保険料払込免除特約:あり 【3疾病の内訳】 ・ガン ・心疾患(心筋梗塞など) ・脳血管疾患(脳卒中など) |
7大疾病一時金:50万円 先進医療特約S:あり 保険料払込免除特則:あり 【7疾病の内訳】 ・ガン ・心疾患(心筋梗塞など) ・脳血管疾患(脳卒中など) ・慢性腎不全 ・肝硬変 ・糖尿病 ・高血圧性疾患 |
被保険者 | 30歳男女 | |
月払保険料 | 30歳男性:1,520円 30歳女性:1,471円 |
30歳男性:1,560円 30歳女性:1,384円 |
保険期間・保険料払込期間 | 終身 | |
ガン治療時に受け取れる 診断給付金(一時金) の給付金額と給付回数 |
1年に1回50万円を何度でも受取可能 |
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ガン治療時に受け取れる 診断給付金(一時金) の2回目以降の給付条件 |
入院治療中であれば受取可能 通院だけでは受取不可 |
入院通院問わず受取可能 |
上皮内新生物の治療時の 給付金額は? |
悪性新生物の治療時と同額を受取可能 | |
上皮内新生物と診断時 以後の保険料の支払が免除になる? |
なる | ならない |
悪性新生物と診断時 以後の保険料の支払が免除になる? |
なる | |
ガン以外の疾病時でも 給付金を受け取れるか? |
ガン以外の2疾病 (心疾患・脳血管疾患) で所定の状態となった場合に 一時金を受け取れる。 受給回数は無制限。 |
ガン以外の6疾病で所定の状態と なった場合に一時金を受け取れる。 受給回数は無制限。 |
ガン以外の疾病時でも 以後の保険料の支払が 免除になる? |
心疾患や脳血管疾患で所定の状態 となり一時金を受け取った場合は 免除になる。 |
ガン以外の6大疾病で所定の状態と なり一時金を受け取った場合は免除 になる。 |
心疾患の範囲は? | 心筋梗塞(I21、I22) 拡張性心筋症(I42.0) 心不全(I50) などが対象。 |
心筋梗塞(I21、I22) と 拡張性心筋症(I42.0)が対象。 はなさく一時金より対象が少ない。 |
脳血管疾患の範囲は? | 脳卒中(I60、I61、I63) と 脳卒中以外の脳血管疾患 (I62とI64~I69) が対象。 |
脳卒中(I60、I61、I63) と 脳動脈瘤(I67.0とI67.1) が対象。 はなさく一時金より対象が少ない。 |
一時金のカウント方法は? | 3疾病がすべて別カウント 極端な話、同じ年にガン、脳卒中、 心筋梗塞の3つになってしまったら ・ガン一時給付金 ・心疾患一時給付金 ・脳血管疾患一時給付金 の3つで150万円を受取可能 |
ガンとその他6疾病が別カウント 同じ年にガン、脳卒中、心筋梗塞の 3つになってしまったら ・ガン一時金と ・その他6疾病一時金 の2つで100万円を受取可能 |
先進医療を受けた際に 受け取れる給付金額は? |
技術料と同額 (通算2,000万円まで) |
技術料の110% (通算2,000万円まで) |
先進医療給付金を 受給できるのはどんな時か? |
ガンの治療を目的としたもの以外の 先進医療を受けた場合でも受取可能 |
上の表のとおり強み弱みがお互いありますが、個人的にはやはり ガン治療時に受け取れる診断給付金(一時金)の2回目以降の給付条件 が重要だと思います。 はなさく一時金は、がんで特定疾病一時給付金を受け取るとき、2回目以降は入院が必須という大きな弱点があります。スマイルセブンは通院治療でも受給できます。 |
まとめ
上記の比較から、個人的には朝日生命のスマイルセブンSuper有利と判断しました。 これからガン保険に加入するのであれば、この朝日生命かチューリッヒ生命を比較検討することをおすすめします。 ◆参考リンク |