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第一生命 定期付き終身保険 パスポート21 評価と見直し方法

記事更新日:2018.6.10

評価データ

販売時期 保険種類 払済保険
への変更
1984年~ 定期付き終身保険 可能


評価コメント

パスポート21
は、第一生命のかつての主力商品だった保険です。
1984年から堂堂人生が発売された1999年頃まで販売されていたようです。

この保険は定期付き終身保険(定期保険特約付き終身保険)です。
定期付き終身保険は簡単に言ってしまえば、主契約の終身保険(終身死亡保険)を軸に定期保険(定期死亡保険)医療保険など、多数の保険がセット売りになった商品です。
そしてセット売りにすることでうやむやにしようとしていたのかもしれませんが、それぞれの保険の保険料が他社と比較してとても割高なことなどから、一般的には


定期付き終身保険=悪い保険


というイメージがあります。

しかしこのパスポート21は、超低金利時代と呼ばれている現在とは桁違いに高金利だった80~90年代に販売されていた保険のため、主契約の終身保険の予定利率が現在発売されている終身保険とは比べ物にならないほど高く、お宝保険と呼ばれています。そのため主契約の終身保険はできる限りは続けたほうがよいです。見直し方法は下記で詳しくみていきます。


見直しのポイント1 主契約の終身保険について

パスポート21の主契約の終身保険は予定利率がとても高く、加入しているだけでどんどんお金が増えていくお宝保険と呼ばれている保険です。予定利率は時期にもよりますが5%以上がざらです。現在発売中の終身保険の予定利率は1.0%以下ですから、いかに高金利かがわかると思います。ですのでこの主契約の終身保険はできる限りは続けるべきです。
あとは将来お金が必要になった時に解約すれば、払ったお金を遥かに上回る解約返戻金が戻ってきます。保険会社に連絡し、いつ解約するとどれくらい解約返戻金が戻ってくるか一度確認してみるとよいと思います。きっとお宝保険といわれる理由がわかると思います。


加入者にとってのお宝保険は保険会社にとっては暗黒保険です。加入者からすれば
「加入しているだけでどんどんお金が増えていく」
ということは、保険会社からすれば
「加入されているだけでどんどん払わなければいけないお金が増えていく」
ということです。

そのため保険会社は、このお宝保険をやめさせるため、下記のような決まり文句で後発の低金利な主力商品への転換を推奨してきます。


「保険を見直ししませんか?保険は時代とともに進化していっていますから新しい商品のほうがオススメなんですよ。古い保険を新しい保険に転換(乗り換え)することもできますので!」


このような口車に乗って、予定利率の低い新しい保険に転換しないよう気をつけて下さい。


見直しのポイント2 特約の定期保険について

主契約の終身保険の保険料は途中で上がることはありませんが、特約の定期保険の保険料は一定期間毎(10年毎など)に更新する度に増加していきます。更新する時には更新時の保険料率で保険料が算出されるため、過去に加入した定期保険が現在の定期保険よりもオトクということは特にありません。

また定期保険評価ランキングのとおり、大手の生命保険会社の定期保険は保険料がとても割高です。定期保険に限ったことではないですが大手の生命保険会社は人件費が桁違いに高額なため、どの保険も保険料が一般的に割高です。
そのため、この特約の定期保険は下記のとおり整理しましょう。


子育て中の場合は収入保障保険に新規加入した上で解約する。

定期保険は、
「子育て中の若い家庭の大黒柱に万が一のことがあった場合、遺族が高額な保険金を受け取ることができるように」
という目的で加入されることの多い保険です。
しかしこの目的で加入するのであれば、保険金を一括でしか受け取れない定期保険よりも、保険金を一括でも分割でも受け取れる収入保障保険のほうがコストパフォーマンスや利便性に優れていますので、収入保障保険を優先的に検討されることを推奨します。収入保障保険の保障が開始されたら、この特約の定期保険は解約してしまってよいと思います。

・選び方(保険種類別) > 収入保障保険



子育て中だが、既往症があり収入保障保険に新規加入できない場合

既往症がある場合
(大きな病気をされたことがあったり、血圧の薬などを常用している場合)
は、残念ですが新規に収入保障保険に加入することが一般的にできません。かといって特約の定期保険をそのまま更新し続けていくと超高額な保険料になっていってしまいますので、何もしないわけにはいきません。

ここは保険契約の減額をしましょう。
例えば特約の定期保険の死亡保険金が3,000万円だったとします。子供が小さい時であればこれくらいあってもよいかと思います。しかし10年後20年後に更新する時は子供も大きくなっているはずです。それであればもう自立まで年数が少ないですから、3,000万円も養育費はかからないはずです。
そこで保険会社に連絡し、死亡保険金を3,000万円から1,000~2,000万円などに減額してもらいましょう。それによって保険料が安くなり、無駄な出費を抑えることができます。



子供が自立している場合は単に解約でOK

繰り返しになりますが、定期保険は、
「子育て中の若い家庭の大黒柱に万が一のことがあった場合、遺族が高額な保険金を受け取ることができるように」
という目的で加入されることの多い保険です。
子供が自立している家庭の場合であれば、今後はもう高額な養育費がかかるといったこともありませんので、定期保険の必要性は少ないと思います。ですので基本的には解約を推奨します。万が一の時は主契約の終身保険から死亡保険金もおりますので、それだけで十分だと思います。



定期保険特約は解約できないケースもある?

特約は自由に解約できるのが普通ですが、大手生命保険会社の定期付き終身保険の場合、契約内容によっては定期保険特約だけの解約ができないケースもあるようです。
ですので、定期保険特約を解約し主契約の終身保険だけを残そうとしても、それが出来ないという方も出てきてしまうと思います。いくら終身保険部分の貯蓄力が高くても、定期保険特約に対して高額な保険料を払い続けてしまうとかえって損になってしまうケースが多いと思います。

その場合は保険会社に連絡し、主契約の終身保険を払済保険(はらいずみほけん)に変更してもらうとよいと思います。払済保険については下記参考リンクを参照願います。

・コラム > 払済保険とは?


しかし、実際には解約できるにも関わらず「できない」とウソの案内をするような担当者も中にはいるようです。定期保険特約は保険会社からすれば大きな収入源ですので、この特約を解約されることは当然ながら防ぎたいと思っています。そのためこのような偽った案内をしてくるのだと思います。

そこで本当にできないのかどうかを確かめるため、「できない」と案内された時は、

「なぜできないのか?」
「できない理由についてどこかに記載してあるのか?」

というように、理由を明確化してもらうことを推奨します。そして理由に納得ができない場合は、担当者ではなく本社のコールセンターに直接相談するか生命保険文化センターに相談されるとよいと思います。



見直しのポイント3 その他の特約について

特約ごとにまずは必要かどうかを検討し、必要と思う特約(保障)については他社の保険で新たに手に入れた上で解約を、不要と思う特約(保障)についてはそのまま解約するのがよいと思います。
例えば

・がん特約(がん保障)
 ⇒ 必要と判断
  ⇒ 他社のがん保険に加入し、がん特約の類は解約。

・医療特約(医療保障)
 ⇒ 不要と判断
  ⇒ 医療特約の類は解約。

・介護特約(介護保障)
 ⇒ 不要と判断
  ⇒ 介護特約の類は解約。


というように整理していくとよいと思います。どの特約(保障)が必要かどうかは下記の参考リンクもぜひ活用してもられればと思います。


◆参考リンク

各種保険のかんたんな解説と評価


なお上記のがん特約の例のように、新しい保険に加入し特約を解約する場合は、必ず新しい保険の保障が開始されてから解約するようにして下さい。そうでないと保障がない期間(無保険期間)ができてしまいます。特にがん保険は契約してから3ヶ月くらい経過しないと保障が開始されないため注意して下さい。

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