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外貨建て終身保険(月払・年払) 評価ランキングと解説

記事作成日:2018.11.5

評価ランキング



解説

※外貨建て終身保険は、保険料を月払(毎月)や年払(年に1回)で払っていくタイプと、加入時に一括で払いきってしまう一時払いタイプがありますが、このページでは月払・年払タイプについて解説します。
外貨建て一時払い終身保険はこちらのページを参照願います。


外貨建て終身保険
は、保険料の払込や運用、保険金の受取などを、米ドルや豪ドルなどの外貨で行う終身保険です。
といっても、実際には保険会社が為替取引
(円⇔外貨の交換取引)
も行っており、加入者は円で払込・受取ともに可能になっていることがほとんどです。
なお「外貨建て」と記載がない保険は「円建て」です。


特徴は下記2点です。
円建ての保険と比較して高利率
円建ての保険にはない為替リスクがある


円建ての保険は、保険会社が保険料の運用に超長期の日本国債を主に利用しています。しかし財務省のページのとおり日本国債は低金利化が進み、近年は超長期(30~40年もの)でも利回りが1%程度となっています。そのため円建ての終身保険は資産運用力がほぼなくなってしまっています。

一方、外貨建ての保険は、保険料の運用に外国の国債を主に利用します。米ドル建ての保険であれば米国債、豪ドル建てであれば豪国債です。
どちらも日本国債と比べれば利回りがよいため、必然的に外貨建ての終身保険は資産運用力が高くなっています。
2018年現在、実際に販売されている某社の米ドル建て終身保険の参考プランを基にみていきます。
為替は1ドル100円として記載します。



◆参考プラン
被保険者30歳男性
死亡保険金100,000ドル
保険期間終身
保険料払込期間:60歳まで
年払保険料1,656ドル
保険料総額:49,680ドル



これは30歳男性が加入して、保険料を60歳まで毎年1,656ドル(165,600円)ずつ払っていくプランです。保険料は途中で上がることはありません。
保険期間は終身(一生涯)なので、加入後はいつ亡くなってしまったとしても遺族が保険金10万ドル(1,000万円)を受け取れます。
また一般的には高度障害状態となってしまった場合にも保険金を受け取れます。ただし高度障害に該当して保険金を既に受け取っている場合は、死亡時に再度受け取ることはできません。


解約した場合は解約返戻金を受け取れます。参考プラン時の解約年齢別の解約返戻金は下の表のとおりです。


解約
年齢
払込保険料
累計額
解約返戻金
返戻率
②÷①
50歳 33,120ドル 30,160ドル 91%
60歳 49,680ドル 52,430ドル  約106%
70歳 65,100ドル  約131%
80歳 78,570ドル  約158%


円建ての終身保険で似たようなプランを組んだ場合はこちらのページのとおり、60歳解約時で92%、80歳時でも99%でしたので、それと比較すれば高運用です。

けれど結論を言ってしまうと、個人的には魅力的な資産運用力だとは思いません。
後述しますが、自分で米国債を購入したほうが遥かに高運用になりやすいため、やはり保険会社は手数料をかなり持っていってしまっているのだと思います。
この程度の資産運用力しかないと為替リスクにすぐ負けてしまいます。


外貨建ての保険には為替リスク、言い換えると
「受け取る時に円高になっていると元本割れするリスク」
があります。
例えば上の表で60歳時に解約して解約返戻金52,430ドルを受け取る場合。
60歳まで保険料を払い込んでいる期間中の為替が
「1ドル=100円
で、解約返戻金を受け取る時の為替が
「1ドル=95円
だと、利益はほぼ0になります。
突然5円も円高になる確率は低いですが、その程度でもう元本割れしてきてしまうのです。


よって、この保険に加入するくらいなら
死亡保障
(亡くなってしまった時には遺族が大金を受け取れる機能)
は掛け捨ての安価な死亡保険
収入保障保険定期保険
で用意し、資産運用はiDeCo(個人型確定拠出年金)NISAなどを利用したり、ネット証券会社等で米国債を直接購入するほうがおすすめです。


例えばですが、先ほどの参考プランの米ドル建て終身保険に年払保険料を
1,656ドル(165,600円)ずつ払っていく代わりに、下記のように定期保険に加入します。


◆定期保険
被保険者30歳男性
死亡保険金1,000万円
保険期間60歳まで
年払保険料21,200円

※保険料はチューリッヒ生命の定期保険を引用



これで60歳までにもしも亡くなってしまった時には1,000万円を遺族が受け取れます。
米ドル建て終身保険の年払保険料と比べて144,400円も毎年浮きます。
そしたらこの浮いたお金で米国債を購入して運用してみます。
SBI証券で確認したところ、記事作成時点では残存期間別の米国債
(ストリップス債)
の税引前の利回りは以下のとおりでした。


2年:2.3%
5年:2.6%
10年:2.9%
28年:3.2%


28年ものは参考単価が43となっていました。例えば430ドル分購入すれば、28年後には償還金1,000ドルを受け取れる計算です。利益は
1,000ドル-430ドル=570ドル
です。
ただし利益の約20%は税金で持っていかれてしまいますので、税引後の利益は約460ドルです。

ということで、毎年浮く144,400円で、60歳くらいに残存期間満期を迎える米国債を毎年購入していきます。
実際には米国債は100ドル単位や1,000ドル単位でしか買えませんし、ピッタリ60歳時に残存期間満期を迎えるものを購入できない年もあると思います。けれどそれらを考慮に入れずに計算すると、下記のようになります。
為替は常時1ドル100円とします。



定期保険の保険料総額①:約64万円
米国債購入総額②:約433万円
60歳時に受け取れる償還金(税引後)③:647万円
利益(③-<①+②>):150万円
返戻率(③÷<①+②>):約130%



米ドル建て終身保険に加入して60歳時に解約した時の返戻率は約106%でしたので、
「定期保険+自分で米国債購入」
のほうが遥かに高運用が期待できることがわかります。
これなら突然
「1ドル=77円
くらいまで円高にならない限り元本割れはしません。


終身保険のほうは60歳で解約しなければその後も解約返戻金が増加していきますが、それは
「定期保険+自分で米国債購入」
の場合でも、60歳時に受け取った647万円を再度運用していけば増えていきますので同じです。


また終身保険のほうは、解約しなければ60歳以降も10万ドル(1,000万円)の死亡保障が継続します。けれどそんな死亡保障が必要とは思いませんし、恐らくこの保険に加入される方は、

「若い時にもしも亡くなってしまったら多額の保険金を受け取れるし、無事に老後を迎えたら解約して多額の解約返戻金を受け取れるので、貯金もできて一石二鳥ですよ。」

といった営業トークを受けて加入されてしまう方が大半だと思います。
まさにそのような目的で加入するのであれば、
「定期保険+自分で米国債購入」
のほうが有利だと個人的には思います。
もちろんこのように長期間運用するのであれば、iDeCo(個人型確定拠出年金)NISAのほうが高運用が期待できるためおすすめです。


そのため厳しいようですが、評価を全社基本的にとしています。
(例外的にマニュライフ生命だけは保障面が優れているためとしています。詳しくは評価ページを参照願います。)

長くなりましたが、よかったら参考にしてもらえればと思います。

直近の更新履歴

11/13
iDeCoの管理人の運用成績レポートを更新。
(10月下旬に米国株まで大暴落するなど不調が続いています・・・)
11/7
終身保険コーナーに外貨建て一時払い終身保険 評価ランキングと解説を追加。
11/3
収入保障保険評価ランキングを更新。
メディケア生命の収入保障保険の値下げを反映しました。

※なお、管理人がいくつかの条件で比較した限りでは、引き続き全条件でFWD富士生命の収入保障保険が最安でした。


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