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終身保険で掛け捨てじゃなく死亡保障を用意する方法
(現在はおすすめできません)

記事更新日:2019.6.3

収入保障保険では掛け捨てになってしまう

子供が産まれた若い家族のお父さんは、自分がもしも亡くなってしまった時に家族が困らないよう、死亡保障
(亡くなってしまった時に遺族が高額な保険金を受け取れる保険)
を用意したいと考える方が多いと思う。
そういう時におすすめなのが収入保障保険だったよね?
そうだね。例えば下の家族の場合。


夫:35歳 会社員
妻:30歳 専業主婦
長男:0歳
住居:持ち家(住宅ローンあり)


夫が、
「年金月額10万円、保険期間70歳」
というプランで収入保障保険に加入すれば、もしも亡くなってしまった時、夫が70歳になったであろう年
(=妻が65歳になる年)
まで、妻が毎月、年金月額10万円を受け取り続けることができる。例えばもしも夫が45歳で亡くなってしまった場合、妻が受け取る総額は
10万円×12ヵ月×25年=3,000万円だ。
ああ、妻は65歳以降は自分の年金(老齢年金)を受け取れるから、65歳になるまでは収入保障保険から毎月お金を受け取れるようにしておくとよいんだったよね。
(詳細はこちら
そうだね。
このプランの場合、安価な会社なら月払保険料は3,500円くらいだ。なので35歳から70歳までに払う保険料総額は、

3,500円×12ヵ月×35年=約150万円

収入保障保険は掛け捨てなので、保険を使うことなく無事に70歳を迎えた場合は一般的に1円も受け取れない
なるほど。保険を使うことなく無事に70歳を迎えるほうがいいのは当たり前だけど、150万円も掛け捨てになっちゃうのはちょっともったいない気もするなあ。
そうだね。
そこで終身保険の出番となる。終身保険を使えば掛け捨てじゃなく、死亡保障を用意することが可能なんだ。


終身保険なら掛け捨てにはならないが・・・

例えば先ほどの家族の夫(35歳男性)が、下記のプランの終身保険に加入する。


契約者・被保険者:夫
受取人:妻
死亡保険金3,000万円
月払保険料:3万円
保険料払込期間:70歳まで
保険料総額:1,260万円
70歳で解約した時に受け取れる解約返戻金2,700万円

ん?
これはいつ夫が亡くなってしまったとしても、妻が死亡保険金3,000万円を受け取れるプランだよね?つまり子育て中に亡くなってしまった時でも遺族が3,000万円もの大金を受け取れるので、収入保障保険と同じく死亡保障が用意できますよと。で、70歳までに保険料を総額で1,260万円払い込み、70歳で解約すれば解約返戻金を2,700万円も受け取れるってことは、


利益
=解約返戻金-保険料総額
=2,700万円-1,260万円
1,440万円!?


掛け捨てどころか、すごい利益でるじゃん!
保険料を毎月3万円も払っていくっていうのは大変かもだけど、それができる人なら掛け捨ての保険よりもこっちを選ぶ人も多そうだよね?すごいな終身保険は!
そうだね。なので「以前は」このような終身保険や養老保険で死亡保障を用意する人も多かったんだ。
・・・ん?以前は!?
ああ、ごめんね。
さっきの終身保険は超高利率だったバブル期などに販売されていたプランで、現在はこんなに資産運用力の高い終身保険など存在しないんだ。
現在はあまりにも低金利化が進みすぎてしまったため、先ほどの家族の夫(35歳男性)が加入しようとしたら、資産運用力が強化されている低解約返戻金型終身保険であっても下記のようなプランになってしまう。


契約者・被保険者:夫
受取人:妻
死亡保険金3,000万円
月払保険料:6万円
保険料払込期間:70歳
保険料総額:2,520万円
70歳で解約した時に受け取れる解約返戻金2,700万円

うーん、たしかにかなり劣化してるなあ。
70歳までに保険料を総額で2,520万円払い込み、70歳で解約すれば解約返戻金を2,700万円受け取れるってことは、


利益
=解約返戻金-保険料総額
=2,700万円-2,520万円
180万円


バブル期のは利益が1,440万円だったから8分の1になってしまってるね。
それに保険料を毎月6万円も払っていくっていうのは・・・。
でもそれでも掛け捨てじゃないし、減ったとはいえ利益も出るから、毎月6万円を払える人なら掛け捨ての保険よりもこっちを選ぶのもアリなのかな?
いや、それはおすすめできない。理由は、終身保険に高額な保険料を払うよりも、掛け捨ての安い保険で死亡保障は用意し、浮いた分の保険料を運用したほうが有利になりやすいからだ。


掛け捨ての保険に加入し浮いた分の保険料を運用したほうが有利

先ほどの例では、終身保険だと毎月6万円も保険料を払わなければ死亡保障を用意できなかったけど、収入保障保険ならたったの毎月3,500円で用意できていた。
うん、実に56,500円もの差だね。
そうだね。35歳から70歳まで毎月56,500円も浮くわけだ。
これを運用する。

例えば56,500円のうちの33,333円を、35歳から70歳までの35年間、毎月つみたてNISAで運用してみる。運用商品にはこちらのページで取り上げている、とてもリスクが低い
国内債券の比率の高いバランスファンド
を利用してみることにする。
これで仮に年利2.5%で運用できたとしたら、70歳までにNISA口座に投資した総額が1,400万円なのに対し、運用資産(NISA口座の残高)は約2,235万円にまで膨れ上がっている。整理すると下の表のとおり。


低解約返戻金型終身保険 収入保障保険NISA
保険の契約内容 35歳男性が保険金3,000万円
保険料払込期間70歳までの
プランに加入。
35歳男性が年金月額10万円、
保険期間・保険料払込期間70歳
までの収入保障保険に加入。
毎月の支払額 60,000円

<内訳>
終身保険の月払保険料が
そのまま約60,000円。
36,833円

<内訳>
収入保障保険の月払保険料が3,500円。
つみたてNISAに月額33,333円を投資。
70歳までの支払総額 2,520万円 1,550万円
70歳までにもしも亡
くなってしまった場合

保険金3,000万円
遺族が受け取れる。

夫が70歳になったであろう年まで
妻が毎月10万円を受け取り続ける

その時点までにNISAで運用し
た資産を遺族が受け取れる。
70歳を無事迎えた場合
解約すれば解約返戻金
2,700万円を受け取れる。
利益は180万円

NISAで運用した資産を受け取れる。
年利2.5%で運用できた場合は
2,235万円を受け取れる。
利益は685万円


なるほど、圧倒的に「収入保障保険NISA」のほうが魅力的だね。
そうだね。
かつては経済的に余裕がある方なら死亡保障を終身保険で用意するのもアリだったけど、これからの時代には適さないというわけだ。

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