大腸ポリープ治療時に医療保険やガン保険は使えるか?
記事作成日:2015.12.16
医療保険はどのケースでも一般的に給付対象。ガン保険はケースバイケース。
このページでは、 「大腸ポリープを内視鏡で切除した時に、医療保険やガン保険から給付金を受け取れるかどうか?」 について見ていきたいと思う。 |
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ういす。 | |
大腸ガン対策のページでも取り上げたように、大腸ポリープ (ポリープは「できもの」や「イボ」) といっても様々なタイプがある。そして ・切除したポリープが良性か悪性(ガン)か? によって、給付金を受け取れるかどうかが変わってくる。具体的には下の表のとおり3つのケースがある。それぞれについて詳しく見ていくよ。 |
ケース① | ケース② | ケース③ | |
切除したポリープが 良性か悪性(ガン)か? |
良性 現時点では命の危険性なし |
悪性(ガン) 治療しなければ命の危険性あり |
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悪性(ガン)だった場合、 病期はいくつか? |
- | 0期 (上皮内新生物) |
1期以上 (悪性新生物) |
ケース① 切除したポリープが良性だった場合
医療保険 |
一般的に給付対象 |
ガン保険 |
一般的に給付対象外 |
まずはケース①の切除したポリープが良性だった場合。 この場合、医療保険からは一般的に給付金を受け取れる。医療保険評価ランキング上位の都道府県民共済、コープ共済、全労済も給付対象になっていた。 一方、ガン保険はその名のとおり、ガン(悪性)の保障に特化した保険なので、良性だった場合は給付金を受け取れないのが一般的なんだ。 |
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なるほど。 ちなみに医療保険で給付対象となった場合は、いくらくらい受け取れるの? |
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例えば都道府県民共済の入院保障2型に加入している方が、日帰り(入院なし)で大腸ポリープの内視鏡的切除手術を受けた場合は、手術共済金として5万円(※)を受け取れるようだ。病院に実際に払う費用は2~4万円くらいになるのが一般的なので、少しお釣りがくる感じになると思う。 ※県民共済の公式サイトより抜粋 |
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なるほど。 |
ケース② 切除したポリープが悪性で、病期が0期(上皮内新生物)だった場合
医療保険 |
一般的に給付対象 |
ガン保険 |
上皮内新生物が保障に含まれているかによる |
続いてケース②の、切除したポリープが悪性(ガン)で病期(ステージ)が0期だった場合。 0期のガンは命の危険性が極めて低いことから 上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)や上皮内ガン と呼ばれ、1期以上のガンである悪性新生物と区別されている。そして下の表のB社やC社のように、上皮内新生物の保障は悪性新生物よりも薄くなっているガン保険がわりと多いんだ。 |
A社のガン保険 | B社のガン保険 | C社のガン保険 | |
悪性新生物診断給付金 | 100万円 | ||
上皮内新生物診断給付金 | 100万円 | 50万円 | 0万円 |
なるほど。じゃあこのケース②の上皮内新生物と診断された場合だと、A社のように悪性新生物と同等の給付金を受け取れるガン保険もあれば、B社やC社のように給付金を受け取れなかったり、受け取れても減額となってしまうガン保険もあるわけか。そういえばガン保険のパンフレットに、悪性新生物や上皮内新生物がどうこうって書いてあるのを見たことがある気がするなあ。 けどあれだね。 「ガン保険」 って名乗ってるのに、 「ガンでも0期なら給付対象外」 なんて詐欺みたいじゃない!? |
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そうだね、確かにわかりづらいと思う。実際、上皮内新生物と診断された方が保険会社に給付申請したら 「その場合は給付できません」 と言われてトラブルになることもあると聞く。 ただ保険会社の肩を持つわけではないけど、上皮内新生物は名前の通りガンが上皮内にとどまっている超初期のガンで、命の危険性もほぼ皆無だし治療費も少額で済む。なので上皮内新生物と診断された時には給付金を受け取れなくても困ることはほぼないと思う。 それなら個人的には、上皮内新生物と診断された時の給付金はなくても構わないので、その分、保険料が安くなっていたり悪性新生物の保障が厚くなっているガン保険のほうがいいかなと思う。もちろん、保険料や悪性新生物の保障が同じくらいなのであれば、 上皮内新生物の保障がない保険 < 上皮内新生物の保障がある保険 だけどね。 |
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なるほど。医療保険は? | |
医療保険の場合は、切除した大腸ポリープが良性だったか悪性だったかは問われないのが一般的なので、ケース②でもケース①と同額の給付金を受け取れるのが一般的なんだ。 | |
なるほど。 |
ケース③ 切除したポリープが悪性で、病期が1期以上(悪性新生物)だった場合
医療保険 |
一般的に給付対象 |
ガン保険 |
一般的に給付対象 |
最後にケース③の、切除したポリープが悪性(ガン)で病期(ステージ)が1期以上だった場合。 先ほど触れたように1期以上のガンは悪性新生物と呼ばれる。そしてこの場合は医療保険もガン保険も給付対象になる。特にガン保険は悪性新生物の治療費のためにあるような保険なので、ケース③ではとても力になってくれるはずだ。 |
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なるほど。 | |
以上、もしよかったら参考にしてみてください。 |