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胃がん対策3 早期発見には内視鏡検査とABC検診が有効

記事作成日:2015.11.28

早期発見率はバリウム検査 < 内視鏡検査

胃がんの検査方法には
バリウム検査

内視鏡検査(胃カメラ)
がある。
バリウム検査ってバリウムを飲んで写真を撮るやつだよね?
そうだね。内視鏡検査もそのままだけど、内視鏡で直接胃を見て確認する検査だ。
うす。で、どっちがいいの?
これは内視鏡が圧倒的に有効なんだ。厚生労働省の資料(8ページ)によると、内視鏡検査による胃がん発見率はバリウム検査の3倍。特に早期発見はバリウム検査では難しいので、早期発見を目的にするなら内視鏡が絶対になる。
あくまで参考だけど、宮迫さんも1a期のスキルス胃がんを内視鏡検査によって発見できたらしい。
なるほど。3倍も違うんだったら内視鏡がいいね。
そうだね。
それにバリウム検査は、また別のページで改めて取り上げようと思うけど放射線被ばく量が多いというデメリットもあるんだ。
なので、会社員や公務員の方は35~40歳くらいになると、毎年の健康診断や人間ドックでバリウムか内視鏡を選択できるようになる方が多いと思うけど、その場合は迷わず内視鏡を選択されるとよいと思う。
なるほど。ん?それ以外の人は?
そこが問題なんだ。
残念ながら内視鏡検査はまだそこまで浸透していない。ガン検診を行っている市町村は多いけど、まだまだバリウム検査しか選択できないところが多いんだ。
それに、会社員の健康診断にしろ市町村のガン検診にしろ、胃がん検診がメニューに入ってくるのは35~40歳くらいになってからというケースが多い。


35~40歳以上の会社員・公務員
毎年の健康診断(人間ドック)でバリウム検査か内視鏡検査を選択できるケースが多い。

内視鏡検査を選択することを推奨
(ただし内視鏡選択時は追加料金を取られるケースあり)
上記以外の方
どうすればよいか?


うーん、どうすればいいんだろう?内視鏡検査を全額自費で受けるといくらくらいかかるんだろう?
少し調べたところ15,000円くらいかかることが多いようなんだ。
そんなに!?
うーん、なんかほんとお金がかかる話ばっかりだなあ。けど早期発見のためなら全額自費になってしまっても受けるしかないのかなあ。そうは言っても15,000円となると毎年受けるのは経済的負担が大きすぎるよねえ・・・。
そうだね。そこで自分がどれくらいのペースで内視鏡検査を受ければよいかが重要になってくる。結論から言ってしまうと、誰もが毎年受ける必要性はないんだ。
ん?ってことは、毎年受けたほうがいい人もいれば、何年かに1回受ければOKな人もいるってこと?
ああ。
どういう人が毎年受けたほうがよくて、どういう人は何年かに1回受ければOKなの?
胃ガンになってしまう可能性が高いと思われる方は毎年受けたほうがよくて、胃ガンになってしまう可能性が低いと思われる方は何年かに1回受ければいいんだ。
いや、それはそうでしょ。胃ガンになってしまう可能性が高いとか低いとかはどう判断すればいいわけ?
ピロリ菌に長年攻撃を受け続けた胃は、
萎縮性胃炎(いしゅくせいいえん)
という慢性的な胃炎を起こしてしまう。萎縮性胃炎は名前の通り、胃が萎縮していってしまう(しぼんでいってしまう)胃炎だ。そして萎縮性胃炎が進行すれば進行するほど、胃ガンになってしまう可能性が高いことがわかっている。
よって、ピロリ菌による萎縮性胃炎の進行度がわかれば、胃ガンになってしまう可能性が高いか低いかもわかるわけだ。
なるほど。で、萎縮性胃炎の進行度はどうやって調べるの?
ペプシノーゲン検査というのを受ければわかるんだ。


ペプシノーゲン検査とABC検診

ペプシノーゲン検査は、血液中にペプシノゲンという成分がどれくらい含まれているかを確認する検査だ。詳しくはここでは割愛するけど、萎縮性胃炎が進行すると血液中のペプシノゲン値に変化が起きる。ペプシノゲン値が基準値内に収まっていれば陰性、基準値外になると陽性という診断になる。

ペプシノゲン値が基準
陰性(-)

ペプシノゲン値が基準
陽性(+)萎縮性胃炎が進行している

なるほど。この検査はどうやって受けるの?
これもとてもラクだ。健康診断やガン検診のオプション検査でよく行われている。オプション検査料はざっと調べたところ3,000円くらいのところが多かった。健康診断には血液検査が必ずあるけど、その血液検査用に採血した血液で検査してくれるので、余計な手間もかからない。
なるほど。血液の抗体測定のピロリ菌検査と同じだね。
そうだね。そしてこのペプシノーゲン検査結果と、ピロリ菌感染検査を組み合わせたものがABC検診なんだ。例えば


ピロリ菌検査結果
陰性(ピロリ菌がいない)

ペプシノーゲン検査結果
陰性(胃が萎縮していない)


の場合、 ABC検診の結果は
A群(胃ガン発症率が非常に低い)となる。
他の分類は下の表のとおり。


ABC分類 A群 B群 C群 D群 E群
(除菌群)
ピロリ菌 陰性 陽性 陽性 陰性 陰性
ペプシノゲン値 陰性 陰性 陽性 陽性 参考外
胃の萎縮の程度 なし 軽度 中度 高度 医師の
判断要
1年間の胃がん発生頻度 ほぼ
ゼロ
1000人に
1人
500人に
1人
80人に
1人
何年に1回、内視鏡検査を
受けるとよいか?
不要
(※1)
3年に1回 2年に1回 毎年

日本胃がん予知・診断・治療研究機構のサイトより作成
※1 自覚症状がある場合は必要。また機関によってはA群であっても5年に1回を推奨しているところもあり。


ん?
「何年に1回、内視鏡検査を受けるとよいか?」
のところが、A群は不要になっているけど!?
受けなくていいってこと??
そうだね、そう推奨されている。A群
(生まれてから一度もピロリ菌に感染したことがない人)
は胃ガンになる可能性がほぼゼロということで、定期的な内視鏡検査は不要とされているんだ。
なるほど。じゃあA群と分類されれば、過度に心配して自費で内視鏡検査を毎年受けなくても大丈夫ってことだね。これはいいね!
というか35~40歳以上の会社員や公務員で、毎年の健康診断(人間ドック)のメニューの中に胃ガン検診が入っている人でも、A群と分類されていれば定期的な内視鏡検査が不要なんだから、胃ガン検診をそもそも受ける必要性がないってことだよね?だとしたら健康診断や人間ドックのメニューに胃ガン検診が入っていても、胃ガン検診だけ断ってもいいのかな?
そうだね。楽観的と批判を受けるかもしれないけれど、個人的には断ってしまっても構わないと思う。私も来年度から健診のメニューに胃がん検診が入ってきて、バリウムか内視鏡を選択できるようなんだけど、A群というのが明確になったら胃ガン検診は断ってしまおうかなと思っているよ。断るのはできるみたいだしね。内視鏡を選択しても追加料金がかからないなら受けようかと思っていたけど、だいぶ追加料金がかかるみたいだから。

ただし矛盾するようだけど、胃の内視鏡検査は胃ガンだけでなく食道ガンなどの早期発見にも有効なので、A群と分類された人でも受診する価値がないわけではないんだ。特に食道ガンのリスクが高い方
(喫煙者、受動喫煙者、飲酒量の多い方)
は、A群にあてはまったとしても定期的に内視鏡検査を受けたほうがいいかもしれない。

※最終的には御自身で判断してもらえればと思います。
なるほど。
ん?
てかABC検診って名前のくせにDとEまであるのか・・・。
ん?DとEは何者だ??
そうだね。まずD群は


ピロリ菌検査結果
陰性(ピロリ菌がいない)

ペプシノーゲン検査結果
陽性(胃が高度に萎縮している)


となっている。胃が高度に萎縮してしまったのは、ピロリ菌による萎縮性胃炎がかなり進行してしまったからだ。
それなのにピロリ菌検査結果が陰性(ピロリ菌がいない)。
これでは矛盾してしまう。
だよね。なんかの間違いかな??
いやいや間違いじゃないんだ。胃が一定以上に萎縮してしまうと、ピロリ菌が生息できなくなって死滅してしまうんだ。つまりピロリ菌が住めなくなるくらい萎縮してしまった状態がD群というわけだ。
なるほど。じゃあピロリ菌検査で陰性の場合は、1番危険性が低いA群の可能性もあれば、1番危険性が高いD群の可能性もあるわけか。
そうだね。けれどD群は萎縮性胃炎がかなり進行してしまっている人なので、ピロリ菌の攻撃をかなり長期間受けてしまった人ということになる。つまりD群は高齢者が多く、40代以下はほとんどいない。なので40代以下でピロリ菌検査結果が陰性だった人は、ほぼA群なんだ。
北里大学病院の資料39ページより
なるほど。で、E群は?
E群は、ピロリ菌を除菌した人。
除菌をした方はABCDのどれにもあてはまらず、E群(除菌群)という分類になる。
そうなんだ。ん?E群は
「何年に1回、内視鏡検査を受けるとよいか?」
のところが
「医師の判断要」
になってるけど?
そうなんだ。
除菌をした場合、萎縮性胃炎はそれ以上進行することはなくなるけど、残念ながら完全回復もしないようなんだ。なので除菌をした人は除菌後も定期的な内視鏡検査が推奨されている。

どれくらいの間隔で内視鏡検査を受けるとよいかは、除菌時までに胃炎がどれくらい進行してしまっていたかによって変わってくる。これは医師に相談することが推奨されている。除菌治療を受ける前には必ず医師による内視鏡診断を受けているはずなので、その医師に、

「胃炎の有無や進行度はどれくらいか?」
「除菌後には、何年に1回、内視鏡検査を受けるとよいか?」

などを相談して判断してもらうとよいと思う。
なるほど。それで医師から
「ほとんど胃炎は見られないので、内視鏡検査は3年に1回で大丈夫ですよ」
といったように指示を受ければ、それに従えばいいわけか。
そうだね。


まとめ

ここまで見てきた内容をまとめると下記のとおり。

・胃ガンの98%はピロリ菌が原因。
・胃ガンの予防はピロリ菌除菌と禁煙が有効。
・胃ガンの早期発見には定期的な内視鏡検査が有効。
・内視鏡検査をどれくらいのペースで受けるとよいかの判断には、ペプシノーゲン検査(ABC検診)が有効。

うん、とにもかくにもピロリ菌の感染検査を早めに受けて、感染していたら早めに除菌。胃ガン対策はこれに尽きるね!
そうだね。だいぶ長くなってしまったけど、ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れさまでした~

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