【実践編1】個人型確定拠出年金におすすめの金融機関は?

記事更新日:2017.6.24

金融機関を選ぶポイントは2つ

それではいよいよ実践編。
まずはどの金融機関で個人型確定拠出年金に加入するかを決めることから。
えーと、個人型確定拠出年金ってものすごくたくさんの金融機関で加入できるんだったよね。そしたらどこで加入すればよいか迷いそうだよね。
いや、それがそうでもないんだ。選ぶポイントは2つ。


1、口座管理手数料が安いこと
2、信託報酬の低いインデックスファンドが揃っていること


この2つだけで候補を簡単に絞り込むことができるんだ。詳しく見ていくよ。


選ぶポイント1 口座管理手数料が安いこと

個人型確定拠出年金に加入中は口座管理手数料という手数料がかかる。詳しくは継続手数料の詳細と比較で整理しているけど、ほとんどの会社が年額6,000円くらいもかかってしまう。しかしそんな中、記事作成時点(※)ではスルガ銀行SBI証券楽天証券の3社だけが年額2,004円という破格になっている。


※2017.6.24追記
スルガ銀行は公式サイトのとおり、2017年10月以降の加入者は手数料が値上げされるため、選択肢から外れることになりそうです。

なるほど、この差は大きいね。年額4,000円の差ということは、25年間加入した場合だと10万円もの差になるもんね。じゃあこの3社から優先的に検討するのがよさそうだね。
そうだね。今後この3社以外にも口座管理手数料が安いところが出てきたら、その会社も含めて検討するとよいと思う。ということで次へ。


選ぶポイント2 信託報酬の低いインデックスファンドが揃っていること

「個人型確定拠出年金に加入後は元本保証プランだけで運用していく。投資信託プランに挑戦する気は全くない」

というのであれば、元本保証プランが充実している金融機関を選ぶほうがいいと思う。
元本保証プランの比較のとおり、現在はどの会社のどのプランも超低金利すぎて、もはやどれを選んでも変わらない状態ですが・・・)

けれど加入時のシミュレーションの最後のほうで触れていたとおり、個人型確定拠出年金は節税分で予めハンデをもらっているので、リスクのある投資信託プランに気軽に挑戦できることが最大のメリットだと思う。なので投資信託プランにぜひ挑戦してみるのがよいと思う。そして投資信託プランに挑戦するのであれば、信託報酬が低いインデックスファンドを幅広く揃えている金融機関で個人型確定拠出年金に加入すべきなんだ。
ん?なんか専門用語がいろいろ出てきたな・・・。信託報酬?インデックスファンド?
そうだね。詳しく書くと長くなりすぎてしまうので簡潔に。
投資信託は債券や株式を自分で直接取引するのではなく、手数料を払ってプロに取引を代行してもらうという商品だ。私のように債券や株式の取引経験がない人には向いている商品なわけだ。
なるほど。ラクといえばラクだね。
そうだね。
そしてこの代行手数料のことを信託報酬というんだ。信託報酬は商品ごとにパーセンテージ(年0.5%とか年1.2%とか)が決められている。そしてその商品で運用中の資産にパーセンテージをかけ日割り計算した額が、信託報酬として毎日差し引かれる。成功報酬ではなくあくまで代行手数料なので、運用がプラスになっていようがマイナスになっていようが、常に決められたパーセンテージで差し引かれるんだ。
運用がマイナスになっていてもかかるわけか・・・。
なんかやっぱり胴元は有利なんだなと思うなあ。
まあね。大金を運用するんだからラクな仕事ではないと思うけど・・・。

そして投資信託は大きく分けてアクティブ型パッシブ型の2つのタイプがある。アクティブ型は市場平均値以上を目指すタイプ。パッシブ型は市場平均値そのものを目指すタイプ。アクティブは日本語にすると積極的、パッシブは消極的。それがそのまま運用方針を表しているわけだ。


アクティブ型(積極的) パッシブ型(消極的)
運用方針 市場平均値以上を目指す 市場平均値そのものを目指す=インデックス運用
信託報酬 高い 低い


なるほど。パッシブ型は
「俺は平均値でいいや~」
っていうタイプか。まさに消極的だね!
そうだね。
そして市場平均値のことをインデックスというので、平均値そのものを目指す運用方法はインデックス運用、インデックス運用を行う投資信託商品はインデックスファンドと呼ばれているんだ。

で話は変わるけど、学校のテストの点数でもなんでもそうだけど、平均値を取るのと平均値以上を取るのではどっちが難しい?
そりゃ平均値以上を取る方が難しいでしょ。
そうだね。そのためアクティブ型のほうが信託報酬が高額になっているんだ。
なるほどね。けど平均値以上の運用をしてくれるなら、高い報酬を払ってもいいんじゃ?
いや、アクティブ型は市場平均値以上の運用を目指しているだけで、市場平均値以上の運用を約束しているわけではない。そして実際には残念ながら大部分(50~80%程度)のアクティブ型が市場平均値以下の運用となってしまっていて、パッシブ型よりも運用成績が悪くなってしまっているんだ。
マジで?高い報酬を要求しといて平均以下の成績になってしまうことが多いってこと?それはちょっとなあ。
だよね。もちろん、平均を大きく上回る成績を出しているアクティブ型もあるけれど、今後もそのような成績を続けられるかどうかを見極めたりするのはベテランでもかなり難しいらしいんだ。なのでよほど見極めに自信がある方でなければ、パッシブ型を選ぶほうがいいようなんだ。私もパッシブ型を選ぼうと思っているよ。
なるほど。ん?ちょっと待って。アクティブ型は平均値以上を目指しておきながらパッシブ型より悪い成績になってしまっていることが多いんだよね。パッシブ型は平均値そのものを目指しておいて、それが達成できているのかな?
できてます!
平均値には日経平均株価(日経225)や東証株価指数(TOPIX)などがある。そしてベンチマーク(目標指数)を日経225にしたパッシブ型商品は、ほぼすべての商品が下図のように日経225に連動した運用成績になっている。



SBI証券が販売する「ニッセイ日経225インデックスファンド」の基準価額の推移グラフ。ベンチマーク(日経225)とほぼ連動している。

なるほど。たしかにほぼ連動しているね。
ん?ベンチマークを日経225にした商品は、どの商品でも運用成績が日経225にほぼ連動するんだよね?つまり運用成績はどの商品でもほぼ同じになるってことだよね?
そうだね。
運用成績がほぼ同じになるなら、信託報酬が低い商品を選べばいいんじゃ?

ベンチマークが同じインデックスファンドは運用成績もほぼ同じ

それなら信託報酬が低い商品が有利

さすが!そうなんだ。


運営管理機関 ベンチマーク 商品名 信託報酬
A銀行 日経平均株価
(日経225)
なんとかかんとかインデックスファンド 0.56%
B証券 ぴーちくぱーちくインデックスファンド 0.27%


例えば上の表のとおり、同じ日経225をベンチマークにしたインデックスファンドでも信託報酬は大きく違っている。それならば信託報酬の低い「ぴーちくぱーちく~」を選ぶほうが有利だ。
けれどどの金融機関でも信託報酬の低い優良商品を扱っているわけではない。よって個人型確定拠出年金は
信託報酬が低いインデックスファンドが揃っている金融機関で加入すべき
ということになる。
信託報酬の比較はこちらのページにまとめているので、ぜひ参照してほしい。
なるほど。で、じゃあ先生はどの金融機関で加入することにしたの?
それは次のページで。