年金はいくらもらえる? (共働き夫婦・会社員公務員)

記事更新日:2016.9.17

共働き夫婦の老後はまず安泰

老後の年金はいくらもらえるか?今日は夫婦共に会社員や公務員として働いている共働き夫婦の例をみていくよ。
ういす。
年金は原則65歳から受給開始となる。
では65歳の同い年の夫婦が平均余命(男性84歳、女性89歳)まで生存した場合、いくら年金を受け取ることができるか?下の表にまとめたので参照してほしい。

※65歳の平均余命(あと何年生きられるか)は男性が約19年、女性が約24年。厚生労働省のサイトより。


夫・・・会社員として22~65歳(定年)まで勤務。在職中の平均年収500万円程度。

妻・・・会社員として22~60歳(定年)まで勤務。在職中の平均年収400万円程度。



年齢 夫の月収 妻の月収 夫婦合計
月収
老齢
基礎年金
老齢
厚生年金
合計 老齢
基礎年金
老齢
厚生年金
遺族
厚生年金
合計
65~84 65,000
(※1)
100,000 165,000 65,000 70,000 0 135,000 30万円
85~89
(※3)
65,000 70,000 5,000
(※2)
140,000 14万円

※1 老齢基礎年金はその年によって前後しますが、近年は65,000円程度で推移しています。
※2 この場合の遺族厚生年金は「夫の老齢厚生年金×0.75-妻の老齢厚生年金」で算出。
※3 上の例は夫が先に亡くなってしまったケースですが、もしも妻が先に亡くなってしまった場合、夫はそれまでと同じ月収(165,000円)を以降も受け取り続けることが可能。


なるほど。さすがに共働きだと年金も高額だね。
将来的には、
「夫婦2人時代は月収26~33万円、単身者は月収16~21万円を目標に」
っていう話だったから、もうこの年金だけでほぼクリアしちゃってるね!
そうだね。
夫婦2人時代の月収30万円というのは本当に大きな金額だと思う。月収30万円というと年収にすると360万円くらいだけど、現役時代よりも税金は安くなるし、現役時代には毎月払っていた厚生年金保険料などもなくなるから、生活レベルとしては現役時代でいうところの年収500万円くらいにも匹敵する。なので余裕のある豊かな老後生活を送ることができると思う。
なるほど。じゃあ自主的に老後の貯蓄とかを別途しておかなくても大丈夫そうかな?
そうだね。
「大丈夫」と言い切ってしまうと「楽観的すぎるだろ!」と批判を受けそうだけど、実際のところよほどの豪遊を老後に計画していない限りは大丈夫だと思う。

強いて言えば、夫が先に亡くなり妻が単身者となった場合の月収が不安要素かなと思う。今回の例の場合は、

・夫が先に亡くなり、単身者となった妻の月収 → 14万円
・妻が先に亡くなり、単身者となった夫の月収 → 16.5万円


と2.5万円も差があるけど、今回の例に限らず女性は育児休暇を取る方が多いのもあり、男性よりもどうしても年金額が低くなる傾向がある。平均寿命が長く単身者生活も長期間化しやすい女性としては、これだけ差があるのは不安だと思うし、先立つ夫としても心配だと思う。
確かに、じゃあどうすればいいんだろう?


妻の老後の月収を増やすには?

簡単でいい方法がある。妻の老齢年金を繰り下げ受給するんだ。
繰り下げ受給?なにそれ?
原則、老齢年金(老齢基礎年金や老齢厚生年金)は65歳から受給開始になるんだけど、希望すれば60~70歳の間で受給開始時期を調整可能なんだ。


繰り上げ受給

65歳よりも早く受給開始すること。早めれば早めるほど年金月額は低くなる。60歳から受け取る場合の年金月額は、65歳から受け取る時の70%になる。


繰り下げ受給

65歳よりも遅らせて受給開始すること。遅らせれば遅らせるほど年金月額は高くなる。70歳から受け取る場合の年金月額は、65歳から受け取る時の142%になる。


◆参考リンク

老齢年金 繰り上げ&繰り下げ受給時の年金額と増減率


老齢基礎年金と老齢厚生年金は、両方繰り下げすることも、どちらかだけを繰り下げすることも可能だ。
じゃあ今回の例の場合、繰り下げ受給するとどうなるの?
例えば、妻の老齢年金のうち、老齢厚生年金は65歳から受け取り、老齢基礎年金だけを70歳から繰り下げ受給してみると下記のようになる。


妻の老齢年金のうち、老齢基礎年金だけを繰り下げ、70歳から受給開始した場合
年齢 夫の月収 妻の月収 夫婦合計
月収
老齢
基礎年金
老齢
厚生年金
合計 老齢
基礎年金
老齢
厚生年金
遺族
厚生年金
合計
65~69 65,000 100,000 165,000 0 70,000 70,000 235,000
70~84 65,000 100,000 165,000 92,300 70,000 162,300 327,300
85~89 92,300 70,000 5,000 167,300 167,300


むむむ。どう変化したのかな?
こんな感じだね↓


年齢 変更点
65~69 夫婦合計月収が300,000円から235,000円減額
それでも夫婦時代の月収は将来的には26~33万円くらいが目標だったので、
25,000円くらい不足。
70~84 夫婦合計月収が300,000円327,300円増額
夫婦時代の月収は将来的には26~33万円くらいが目標だったので、余裕で目標クリア!
85~89 夫が亡くなり単身となった妻の月収が140,000円から167,300円増額
単身者の月収は将来的には16~21万円くらいが目標だったので、目標クリア!


なるほど。確かに夫が先立って1人暮らしになった女性としては、このほうが安心だと思うなあ。
けど65~69歳の5年間の生活費が25,000円不足しちゃってるけど大丈夫?
そうだね。
けれどこの5年間の生活費不足分は合計で150万円だ。
貯金でもカバーできる範囲だと思うし、今回のシミュレーションでは老齢年金しか考慮していなかったけど、会社員は退職一時金退職年金(企業年金※)を受け取れる方も多い。そのような方であれば老後資金が上乗せされるので心配は不要だと思う。

公務員に至っては、
退職手当(会社員の退職一時金に相当)

年金払い退職給付(会社員の退職年金に相当)
を原則受け取れるので、やはり心配する必要はないと思う。
なるほど。まあ70~84歳の間はかなり余裕があるんだから大丈夫か。
そうだね。更に余裕がほしいという場合は、

個人型確定拠出年金に加入する
個人年金保険に加入して月収を上乗せする

※①のほうが節税面が有利なため優先的に検討するとよいと思います。


といった方法を検討されるとよいと思う。
それでは最後に本コーナーのまとめを。