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遺族年金と収入保障保険の年金の受取事例

記事更新日:2018.10.1

夫が亡くなってしまった後の収支がどのように変化していくかシミュレーション

このページでは、遺族年金と収入保障保険の年金の受取事例を、下記の高橋さんの家庭の例で見ていきたいと思う。高橋さんちの家族構成などは下記のとおり。


◆家族構成

夫:38歳 会社員 年収420万円(月収35万円)
妻:35歳 専業主婦
長男:5歳
次男:3歳


◆住居

持ち家。夫名義で住宅ローンを組んでおり、月々の返済額は7万円。


◆夫が加入していた収入保障保険の契約内容

契約者と被保険者:夫
受取人:妻
年金月額:10万円
保険期間:68歳満了

※もしも夫が亡くなってしまった場合、夫が68歳になったであろう年
(=妻が65歳になる年)
まで、妻が毎月10万円を受け取れるという契約内容になります。


この状態で夫が急死してしまった場合、家族の収支がどうなるかを見ていきたい。
ういす。しかし子供がこんな小さいのに父親が亡くなってしまったら子供がかわいそうだなあ。
本当にそうだよね。
子供だけじゃなく妻も大変になるだろうし、夫の無念さも考えるとね・・・。できれば考えたくもないシミュレーションだと思う。
けれどこのようなシミュレーションをしておくことで安心できるのも確かだと思う。なのでざっくりとしたものでも構わないので、一度はシミュレーションをしておくことを推奨したい。
(これから記載するシミュレーションほど細かいものでなくても全然構わないと思います。)
そうだね・・・。
ではまずは、夫の生前と亡くなってしまった後の毎月の収支を比較してみたいと思う。かなりざっくりしたものだけどイメージは掴めると思う。


◆毎月の収支の比較
夫の生前 夫が亡くなってしまった後
収入 夫の月収 350,000円
遺族年金 151,000円
収入保障保険の年金月額 100,000円
収入合計 350,000円 251,000円
支出 所得税・住民税 17,000円 0円
社会保険料 48,000円
(※1)
53,000円
(※2)
夫の生活費 50,000円 0円
住宅ローン返済 70,000円 0円
支出合計 185,000円 53,000円
収支
(妻子の生活費として使用できるお金)
165,000円 198,000円

※値はすべて概算値。児童手当は考慮していません。
※1 健康保険料+厚生年金保険料+雇用保険料。健康保険料は関東ITソフトウェア健康保険組合の2014年当時のもので試算。
※2 国民年金保険料+国民年金基金掛金+国民健康保険税


なるほど。収入は10万円くらい減ってしまっているけど、支出が13万円くらい減っているから、むしろ収支はUPしているね。
そうだね。一応詳しく見ていくよ。

まずは所得税と住民税。
夫の月収に対しては当然ながらこれらが課税されていたけれど、遺族年金は非課税所得、収入保障保険の年金も収入保障保険と税金で詳しくは記載しているけどほぼ非課税所得のため、夫が亡くなってしまった後は月収25万円くらいあっても所得はほぼ0円になる。それがとても大きい。所得がほぼ0円ということは所得税や住民税はかからないし、国民健康保険税もほとんどかからなくなる。
なるほど。
続いて社会保険料。
これだけは夫が亡くなってしまった後のほうが増えており、月額53,000円になっている。内訳は下記のとおり。


国民年金の保険料:15,000円程度
国民年金基金掛金:35,000円程度(※1※2)
国民健康保険税 (妻と子供2人分):3,000円程度(※3) 


※1 35歳女性で1口目はA型。追加でA型に6口加入。

※2 本記事を当初執筆した2014年当時は国民年金基金を推奨していましたが、制度が改良されたことや高運用が見込めることなどから、現在は同じ掛金を国民年金基金でなくiDeCo(個人型確定拠出年金)に掛けるほうがおすすめです。

※3 年額の目安表より。

国民年金と国民年金基金で合計50,000円?そんなに必要なの?
老後に向けての貯蓄方法と保険選び

で取り上げているとおり、会社員の夫が老後まで健在であれば、夫婦の老後の生活費はほぼ確保できたようなものになるけど、夫が途中で亡くなってしまって妻の国民年金だけになってしまうと、妻の老後の生活費は一気に不十分な額になってしまうんだ。なので夫が亡くなってしまった場合、妻は上記のように国民年金基金に加入するなどし、自主的に老後に向けての貯蓄をしていく必要が出てきてしまう。

とはいえ、合計50,000万円も払える人なんてそうはいない。夫が途中で亡くなってしまった場合の妻の老後の保障は、現在の制度では不十分すぎると思う。そこは政府は本当に考え直してほしいと思う。
うーん、確かになあ・・・。
まあでも今回のように収入保障保険に加入しておけば、妻の老後に向けての貯蓄費用もカバーできるってことだね。
でもじゃあ遺族年金と収入保障保険で当面は以前と同レベルの生活水準をキープできるのはわかったけど、将来に渡っても大丈夫なのかな?
そうだね。高橋さんの妻が将来に渡って毎月いくらくらい受け取ることができるか?
下記のようになる。


◆夫が亡くなってしまって以降の、妻が受け取れる月額の目安
時期 A B C D
35~47歳 48~49歳 50~64歳 65歳~
長男 5~18歳 19~20歳 21歳~
次男 3~16歳 17~18歳 19歳~
遺族基礎年金 101,000円 83,000円
遺族厚生年金 50,000円 50,000円 50,000円 50,000円
中高齢寡婦加算 48,000円
収入保障保険の年金 100,000円 100,000円 100,000円
妻自身の老齢基礎年金 65,000円
国民年金基金の年金 46,000円
合計月収 251,000円 233,000円 198,000円 160,000円

※ 1,000円未満は四捨五入。老齢基礎年金は近年は月額65,000円程度で推移していることから、ここでは65,000円と記載。国民年金基金の年金額は2014年当時のもの。


なるほど。まあうまいことリレーしている感じはするなあ。
けど合計月収が徐々に減っていってしまっているのが気になるなあ・・・。
そうだね。けれど、子供が大きくなってくれば妻もパートなどができるようになると思うし、子供が自立したあとであればこれだけ月収があれば十分だと思う。
老後の生活費は老後に向けての貯蓄方法と保険選びで詳しくは記載しているとおり、単身者であれば月額16万円以上あればまずは十分だと思うので、今回はそれを満たすことができていると思う。
なるほど。じゃあ夫の死亡保障は、下記のような契約内容で収入保障保険に加入しておけば大丈夫だね。


契約者と被保険者:夫
受取人:妻
年金月額
・自営業、持ち家なし:15~20万円
・自営業、持ち家あり:10~15万円
・会社員、持ち家なし:10~15万円
・会社員、持ち家あり:5~10万円
保険期間:妻が65歳になる年まで

※詳細はこちらを参照願います。

そうだね。これを目安にして、あとは予算や家庭状況などに応じて年金月額を増減させたり、保険期間を調整するとよいと思う。
ということでシミュレーションは以上。長文だったけどここまで読んでくれてありがとう。
お疲れさまでした~。

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