個人年金保険の種類2 定額個人年金保険と変額個人年金保険

記事更新日:2018.2.19

変額個人年金保険は保険料は格安だが・・・

続いて個人年金保険は、定額個人年金保険変額個人年金保険に分けられる。
なお「変額」と記載のないものは定額だ。
変額?変額っていうことは「金わる」ってことだよね?なにが変額するの?
将来受け取れる年金だ。
解約した時に受け取れる解約返戻金も、一般的には最低保証がない。
死亡給付金は、どれだけそれまでの運用結果が悪くなったとしても払いこんだ保険料相当額を受け取れる
(つまり最低保証がある)
のが一般的だけど、保険によっては死亡給付金も最低保証がなく変額するものもある。


定額個人年金保険 変額個人年金保険
将来受け取れる年金 年金年額・・・100万円
年金種類・・・10年確定年金

というプランに加入していた場合、
毎年100万円を10年間受け取れる。
基本年金年額・・・100万円
年金種類・・・10年確定年金

というプランに加入していた場合でも、
年金を毎年1000万円受け取れる
とは限らない。
運用状況によっては
50万円以下になるかもしれないし、
150万円超になる可能性もある。
解約した場合 「何歳で解約した時には、解約返戻金を
いくら受け取れる」
というのが加入時に決まっている。
解約返戻金をいくら受け取れるかは
その時になってみないとわからない。
払いこんだ保険料より少額かもしれ
ないし、高額になる可能性もある。
保険料の払込途中で
亡くなってしまった場合
一般的にはそれまでに払い込んだ
保険料相当額の死亡給付金を
受け取れる
一般的には定額タイプと同様、
それまでに払い込んだ保険料
相当の死亡給付金を受け取れる。

※商品によっては死亡給付金も、
上記の年金額や解約返戻金額と
同様に変額するものもあります。


はあ・・・。変額のほうはなんかすごいギャンブル的だなあ。
こんな不確定要素ばかりの保険なんて何かメリットはあるの?
ああ、保険料が定額タイプと比較してとても割安になっているんだ。
例えばソニー生命の定額タイプと変額タイプの比較は下記のとおり。
(保険料は記事作成時点2015年3月現在のもの)


5年ごと利差配当付き個人年金保険
(定額個人年金保険)
変額個人年金保険
被保険者 40歳男性
年金額 100万円
年金種類 10年確定年金
年金支払開始年齢 60歳
保険料払込期間 60歳まで(20年間)
月払保険料 37,200円 27,680円


うわ、変額は断然安いじゃん!
これだけ安いんだったら多少運用に失敗したとしても、まだまだ変額のほうが有利な気がするなあ。じゃあ変額のほうがいいのかな??
これは好み次第なのでどちらがいいとも悪いとも言えない。
ただ変額タイプのほうは加入者が自分で運用方法を選択しなければいけないので、債券や株式、投資信託の知識が求められる。それらの知識がない方は避けたほうがいいと思う。


◆保険料の運用方法

定額個人年金保険 変額個人年金保険
保険会社が主に日本国債で運用する。
加入者は運用に対して責任を負わない。
加入者が保険会社の用意した投資信託の中から
好きな商品を選択して運用する。
保険会社は運用に対して責任を負わない。


なるほどね。じゃあ投資のスキルがある人なら、変額タイプを選んだほうがいいのかな?
それも一概には言えない。
変額個人年金保険は名前は保険だけど中身はほとんど投資信託という商品だ。
保険なので生命保険料控除の対象になるといったメリットがある一方、純粋な投資信託と比べると一般的に手数料が高いというデメリットがある。
なのでどちらがいいとも悪いとも言えないけど、個人的には
「投資のスキルがある方なら純粋な投資信託のほうがいいのでは?」
と思う。

特に近年はiDeCo(個人型確定拠出年金)つみたてNISAなど、老後の貯蓄に適した制度が次々登場してきている。それらのほうが税制面や手数料などが有利なので優先的に検討することを推奨したい。
なるほど。
それともう1つ、定額タイプと変額タイプには大きな違いがあるんだ。


個人年金保険料控除の対象になるのは定額タイプのみ

ショウ君、生命保険料控除って覚えている?
うん。その年に払った保険料に応じて、所得税や住民税が安くなる制度だよね?
そうだね。生命保険料控除は下記のとおり3種類ある。


生命保険料控除 一般の生命保険料控除 学資保険定期保険終身保険
収入保障保険などの保険料が対象
介護医療保険料控除 医療保険ガン保険の保険料が対象
個人年金保険料控除 ???


ん?生命保険料控除には個人年金保険料控除っていうのもあるのか・・・。
これは文字通り、個人年金保険の保険料が対象なのかな??
いや、個人年金保険は契約内容により、一般の生命保険料控除個人年金保険料控除どちらかの対象になる。
ん?ややこしいな・・・。個人年金保険ならどんな契約でも個人年金保険料控除の対象になるんじゃないってこと?
そうなんだ。具体的には下記のとおり。


個人年金保険
定額個人年金保険 変額個人年金保険
税制適格特約あり 税制適格特約なし

個人年金保険料控除
の対象

一般の生命保険料控除
の対象

一般の生命保険料控除
の対象


税制適格特約?なにそれ?
詳しくは税制適格特約とは?で記載するけど、取り急ぎここで重要なのは
変額個人年金保険は絶対に個人年金保険料控除の対象にはならない
ってこと。これは大きなデメリットだと思う。
なんで?一般の生命保険料控除になるならいいんじゃないの?
いや、3種類ある生命保険料控除は、どれもそれぞれ年間保険料8万円までが対象だ。例えば一般の生命保険料控除対象の保険に保険料を年間8万円払おうが100万円払おうが、節税額は同じになる。
けれど一般の生命保険料控除の対象になる保険は上記のとおりとても多いので、どうしても8万円の枠がすぐにいっぱいになりやすいんだ。特に若い家族の場合は学資保険収入保障保険に多くの家庭が加入していると思うので、枠を使い切ってしまっている方が大半だと思う。
なるほどね。その点、税制適格特約付きの定額個人年金保険に加入した場合であれば、
一般の生命保険料控除とは別枠の個人年金保険料控除が使えるから有利
ってことか。
そういうこと。ここまでの話を整理すると下記のとおり。


定額個人年金保険 変額個人年金保険
将来受け取れる年金 定額 変額
解約返戻金 定額 変額
死亡給付金 定額 定額 (変額の商品もあり)
保険料の運用方法 保険会社が主に日本国債で運用 加入者が選択した投資信託で運用
投資の知識や経験 不要 必要
保険料 高い 安い
インフレに
対応可能か?

一般的に配当付きのため
比較的対応可能
理由はこちら

投資信託は一般的にインフレに強いため
投資信託で運用するこの保険も必然的に
インフレには強い
どの保険料控除の
対象になるか?

契約内容次第では
個人年金保険料控除の対象にできる。
個人年金保険料控除の対象にならない時は
一般の生命保険料控除の対象になる。

一般の生命保険料控除の対象

個人年金保険料控除の対象にはならない


なるほど。
次のページでは個人年金保険の種類3 円建てと外貨建てについて見ていくよ。