個人年金保険とは?
記事更新日:2017.4.22
個人年金保険は公的年金をカバーできる私的年金のうちの1つ
今日から個人年金保険についてみていくよ。 | |
ういす。個人年金保険ってなに? | |
これはひとことでいってしまうと、個人的に加入できる年金保険だ。 民間の生命保険会社や共済が販売している。 |
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個人的に加入できる年金保険?じゃあそれができない年金保険もあるってこと? | |
ああ、その代表的なものが国民年金だ。 国民年金は20歳になったら強制加入なので、個人的に加入するかしないかを選択することはできない。それに保険料や年金の受け取り方も決められている。 個人年金保険はそれらをすべて個人の好みで選択できるようになっている。 |
◆国民年金と個人年金保険の比較
国民年金 | 個人年金保険 | |
加入義務 | あり | なし |
加入年齢 | 20歳 | 自由 |
月払保険料 | 近年は16,500円程度で推移 | 自由 |
保険料払込期間 | 20歳から60歳になるまでの40年間 | 「60歳まで」、「65歳まで」などを選択可 |
年金受取開始年齢 | 原則65歳 | 「60歳から」、「65歳から」などを選択可 |
年金受取方法 (年金種類) |
終身年金 (生存している限り受け取り続ける年金) のみ |
終身年金、10年確定年金、 夫婦年金などを選択可 |
年金額 | 近年は月額65,000円程度で推移 | プラン次第 |
国民年金の保険料って月額16,500円程度もするの!?なんだか大変そうだなあ。 | |
いやほんとにこれが大変なんだ。20歳になり郵送で国民年金加入のお知らせが届いた時はかなりヘコんだよ。当時はフリーターで月収が10万円ちょっとしかなかったのに、こんな高い保険料を毎月払えっていうんだから、ヘビーすぎる出費だった。 | |
それは確かに大変そうだなあ。で、その国民年金の保険料を払っていくとどうなるの? | |
原則65歳から老齢基礎年金という年金を受け取れるようになる。 会社員や公務員は国民年金だけでなく、厚生年金保険(略称:厚生年金)にも加入が義務付けられているので、65歳になったら厚生年金からも老齢厚生年金という年金を受け取れるようになる。 例えば夫が会社員で妻が専業主婦という夫婦の場合は、下の表のとおり月額約230,000円を受給できるようになる。 |
家族 構成 |
現役時代の職業 | 老齢年金(月額) | ||
原則65歳になったら 国民年金から受け 取れるようになる 老齢基礎年金 |
原則65歳になったら 厚生年金から受け 取れるようになる 老齢厚生年金 |
合計 | ||
単身者 | 自営業者 | 約65,000 | - | 約65,000円 |
単身者 | 会社員 or 公務員 | 約65,000 | 100,000 ※1 |
約165,000円 |
夫婦 | 夫婦共に自営業 | 約65,000×2人分 | - | 約130,000円 |
夫婦 | 夫:会社員 or 公務員 妻:専業主婦 |
約65,000×2人分 | 100,000 ※1 |
約230,000円 |
夫婦 | 夫婦共に 会社員 or 公務員 |
約65,000×2人分 | 170,000 (夫10万、妻7万) ※2 |
約300,000円 |
※1 生涯平均年収500万円くらいで65歳定年まで勤務した場合。
※2 夫は生涯平均年収500万円くらいで65歳定年まで、妻は生涯平均年収400万円くらいで60歳定年まで勤務した場合。
うーん、これが多いんだか少ないんだか・・・。 これだけの年金収入で生活していけるのかな?? |
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そうだね。詳しくは老後に向けての貯蓄方法と保険選びで記載しているけど、個人的には私達の世代(現20代~40代)が老後になった時の月収は、単身者世帯の場合は16万円以上、夫婦2人世帯の場合は26万円以上はあるのが望ましいと思っている。 | |
え?じゃあ老齢年金だけでは月収が不足してしまうケースのほうが多いよね・・・? | |
そうだね。 |
家族構成 | 現役時代の職業 | 老齢年金による月収 | 必要月収 | 不足額 |
単身者 | 自営業者 | 65,000 | 16万円 | 10万円 |
単身者 | 会社員 or 公務員 | 165,000 | 〃 | 0円 |
夫婦 | 夫婦共に自営業 | 130,000 | 26万円 | 13万円 |
夫婦 | 夫:会社員 or 公務員 妻:専業主婦 |
230,000 | 〃 | 3万円 |
夫婦 | 夫婦共 会社員 or 公務員 |
300,000 | 〃 | 0円 |
なるほど。家族構成が 「会社員 or 公務員の単身者」 と、 「夫婦共に会社員 or 公務員の夫婦」 は、老齢年金だけで十分という感じだけど、それ以外のケースでは老齢年金だけでは不足してしまうということか・・・。 |
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そうだね。 国民年金や厚生年金のことを公的年金(こうてきねんきん)というんだけど、その公的年金だけでは足りない月収をカバーできるのが私的年金だ。具体的には下記のようなものがある。 |
自営業者 | 会社員 | 公務員 | |
公的年金 (強制加入) |
・国民年金 | ・国民年金 ・厚生年金 |
・国民年金 ・厚生年金 |
私的年金 (公的年金をカバー) |
・国民年金の付加年金 ・小規模企業共済 ・国民年金基金 ・iDeCo (個人型確定拠出年金) ・個人年金保険 |
◆企業年金(退職年金) ・厚生年金基金 ・iDeCo |
・年金払い退職給付 ・個人年金保険 |
なるほど。こうやって見ると、個人年金保険は数ある私的年金のうちの1つというのがよくわかるね。けど他の私的年金と比べてどうなんだろう? | |
そうだね。それについてまずは個人年金保険は必要か?でみていくよ。 |