乳がん対策3 超音波検査(エコー検査)のメリット

記事作成日:2016.7.17

超音波検査(エコー検査)のメリット1 若い人に向いている

マンモグラフィでは下の画像の矢印部分のように、乳がん部分は白く表示される。
Wikipediaより)
なるほど。全体的に白い線やモヤモヤが多いからわかりにくいけど、たしかに特に白くなっているね。
そうだね。
マンモグラフィでは乳がんだけでなく乳腺も白く表示される。上の画像の乳がん以外で白い線のようになっているのが乳腺だ。
そしてこの乳腺は一般的に若い人ほど高密度なんだ。
乳腺が高密度の方がマンモグラフィを受けると下の図のようになる。

philipsのサイトより)
ん?なんかもう全体的に白くて、乳がんがもし存在していても見分けがつかないんじゃ・・・?
そうなんだ。


若い方(~30代) 高齢者(60代~)
乳腺が高密度の方が多い

マンモグラフィでは乳房全体が
白く表示されてしまうことが多い

乳がんも白く表示されるため、乳がんが
あっても見分けがつきづらいことが多い
乳腺の密度が薄い方が多い

マンモグラフィでは乳房全体が
グレーで表示されることが多い

乳がんは白く表示されるため、
乳がんを見分けられることが多い


うーん、見分けがつかないのはやばいね。
そうだね。
特に日本人は、40~50代でも乳腺が高密度の方が多いので、マンモグラフィとの相性が悪いんだ。
(最新の3Dマンモグラフィだと乳腺が高密度の方でも見分けが可能になってきているようです。機器が普及するまでにはまだ時間を要すると思いますが、早期普及を期待したいと思います。)

では超音波検査はどうか?
こちらは乳がん部分が黒く表示されるので、若い方でも見分けがつきやすいんだ。むしろ乳腺の密度が低い高齢者との相性が悪い検査になっている。


マンモグラフィ 超音波検査(エコー検査)
30代以下
乳腺が高密度
方が受けると

乳腺(白)と乳がん(白)が
重なってしまい見分けがつきづらい

乳腺(白)の中に乳がん(黒)が
表示されるため見分けがつきやすい
40~50代
方が受けると
どちらでも見分けがつきやすい人もいれば、
マンモと相性が悪い人もいる。個人差が大きい。
60代以上
乳腺が低密度
方が受けると

脂肪(グレー)の中に乳がん(白)が
表示されるため見分けがつきやすい

乳腺(白)が少ない中に乳がん(黒)が
表示されるため見分けがつきにくい


なるほど。だから千葉市の乳がん検診は

【30~39歳】超音波検査 【40歳~】マンモグラフィ

になっていたのか。
そうだね。より若い方の命を救える検査ほど有意義だと思うので、乳がんの超音波検査はまさにそのような検査だと思う。


超音波検査(エコー検査)のメリット2 検査時の痛みや侵襲性がない

マンモグラフィや乳房MRI検査は、下の表のように検査時の痛みや侵襲性
(身体が危険を被る可能性)
がある。


マンモグラフィ 乳房MRI検査
検査時の痛み あり
乳房を2枚のプラスチックの
板ではさんで圧迫するため
あり
造影剤を静脈に注射するため
侵襲性 あり
放射線を被ばくする
あり
ガドリニウム造影剤により
重圧な副作用が生じることがある


うーん、こうやって並べられると怖いなあ。
そうだね。
まずはマンモグラフィ。
私は男性なのでわからないけど、乳房を板挟みにするのはかなり痛いらしいんだ。
それにX線なので被ばくもしてしまう。
被ばく量はマンモグラフィ検査機器メーカーのサイトによると、画像1枚あたり約0.05mSV(ミリシーベルト)。
左右の乳房を「上下挟み」と「左右挟み」でそれぞれ撮影すると、合計で4枚撮影することになるので、約0.2mSV被ばくすることになる。
うーん、それって多いの少ないの?
1年間生活していて自然に受ける被ばく量が約2.4mSVらしいので、個人的には気にするレベルではないかなと思うけど、頻繁に受けるのは避けた方がいいのではと思う。
なるほど。乳房MRI検査は?
こちらのが個人的には重大かなと思う。
こちらの資料によると、ガドリニウム造影剤を使用すると下記の副作用が生じるらしい。

【約1%未満】嘔吐、じんましんなどの副作用が生じる
【1.9万人に1人】ショックなどの重圧な副作用を生じる
【100万人に1人】死亡する

死亡!?それはちょっとやばすぎるんじゃ・・・。けど100万人に1人か・・・。
いや、100万人に1人はかなり多いと思う。もしも乳がん検診の主流が乳房MRI検査になって、日本の成人女性約5000万人が毎年この検査を受けるようになったら、毎年ガドリニウム造影剤の副作用で50人くらいが亡くなってしまう計算になる。とてもガン検診として普及できるレベルのものではないと思う。
うーん、造影剤なしでは検査できないのかな?
そうだね。
実はできなくはないらしいけど、非浸潤性乳がんの検出率が造影剤を使用した場合と比較して落ちてしまうらしいんだ。けれど造影剤なしでも検出率が落ちないようにする研究が今まさに進められているらしいので、近い将来には造影剤が必要なくなるかもしれない。まったくもって、こういう研究をされている方々はすごいなあと思うよ。
そうだね。
で、話を戻すけど、超音波検査は検査時の痛みも侵襲性も全くないんだ。
なるほど、超音波検査いいなあ。安いし、痛みも侵襲性もないし、若い人に向いているし。なんでこんないい検査なのに実施している自治体が少ないわけ?
あ、世界的にはまだ認められていないからか。
そしたら自主的に受けるしかないのかなあ?
そうだね。ということで次のページで年代別の推奨検査とまとめを。