ウェルスナビは手数料が高いためおすすめできません
記事作成日:2019.6.20
ご相談メールを頂いた方の中に、ウェルスナビを利用している方が何人かいらっしゃいました。 そこで詳しく分析してみましたが、結論から言ってしまうと 手数料が高いためおすすめできません 。 詳しくみていきます。 なんでも、「全自動で世界レベルの資産運用」ができるとアピールされています。 具体的には、米国株に投資するETF(上場投資信託)の1つであるVTIや、新興国株に投資するETFの1つであるVWOなどに分散投資するサービスのようです。 株式や債券、不動産などに分散投資するので、ようするにバランスファンドのようなものですね。 そして手数料を見ると年率1%。 すごく高いです。今やバランスファンドの手数料(信託報酬)は優良商品なら0.2%程度ですから。 つまり ウェルスナビ=すごく手数料が高いバランスファンド ってことです。 そもそも1番の投資先になっているVTIの手数料(経費率)はたったの0.03%です。よって自分でVTIを直接購入すれば (VTIなどの海外ETFの購入方法はNISAコーナーで紹介しています) 0.03%しか手数料を引かれないのに、ウェルスナビ経由で間接的に購入すると1%に跳ね上がる。これなら直接VTIを購入したほうが有利なのは言うまでもありません。 「低コストの理由は?」 とか書いているのは印象悪いですね。まったく低コストじゃないですから。 ウェルスナビの過去のパフォーマンスを見ても、手数料が高いためにやはりVTIそのものよりもだいぶ悪いです。 2016年1月に100万円、以後2019年5月まで毎月3万円ずつウェルスナビで投資した場合のパフォーマンスは、公式サイトによるとこちら。 株式の比率を高くした最もリスクが高い「リスク許容度5」の場合で 投資額:220万円 です。この間の運用利率を計算すると年率5.9%です。 これを見て、 「すごい増えるじゃん!」 と思ってはいけません。 別にウェルスナビがすごいのではなく、この間は世界中の株式のパフォーマンスがよかったので、これくらいは当然なのです。 むしろもし同じ額だけ直接VTIを購入していた場合はこうなります。 投資額:220万円 実際にはETFは金額指定購入ができないので 「毎月3万円分購入する」 というのはできないのですが、そうしたいのであればVTIを間接的に購入する投資信託である 楽天・全米株式インデックス・ファンド がおすすめです。 間接的に購入する分、VTI直接購入時よりは手数料が高くなりますが、それでも信託報酬0.17%ですからウェルスナビよりは遥かに安いです。 ウェルスナビ経由で購入すると利益に対し税金が約20%かかってきますが、楽天・全米株式インデックスファンドをつみたてNISA口座で購入すれば非課税です。この優位性もとても大きいと思います。つみたてNISAで楽天・全米株式インデックスファンドを積立購入する設定にすれば、ウェルスナビの強みらしい自動積立投資や分配金の自動再投資も可能です。 リスクをもっと下げた運用をしたいのであれば、ウェルスナビのリスク許容度が低いコースを選ぶよりも、 ・国内債券インデックスファンドを適当な比率で購入する (比率が高いほどリスクは下がります) ・債券の比率が高めのバランスファンドを購入する などのほうがおすすめです。 |